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ITパスポート試験 令和7年度 [問48] 過去問解説

問題

問48

顧客から委託されたシステム開発プロジェクトのスコープの対象として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

  • a プロジェクトで作成する成果物
  • b プロジェクトで使用する市販のスケジュール管理ツール
  • c プロジェクトの要求事項を顧客が記載した文書
  • a
  • a, b
  • b, c
  • c

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問48]

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正解

正解は「」です。

解説

 スコープとは、プロジェクトにおいて「何を作るのか」「どこまでの範囲で行うのか」を明確に定義したもので、プロジェクトの成果物とそのために必要な作業を指します。

選択肢aの「プロジェクトで作成する成果物」は、まさにスコープの中核を成すもので、対象として適切です。たとえば、Webシステムを開発するプロジェクトであれば「会員登録機能」や「管理画面」などが成果物に該当します。

一方で、選択肢bの「スケジュール管理ツール」は、プロジェクト管理のための手段であり、成果物ではないためスコープの対象とはなりません。また、選択肢cの「顧客が記載した要求事項の文書」は、要件定義のための参考資料であり、プロジェクトで作成する成果物ではありません。したがって、スコープの対象としては不適切です。

このようにスコープには、プロジェクトのアウトプットである「成果物」のみが含まれ、管理ツールや要求の記述は含まれないため、正解は「ア」です。

イ(a, b):
 bのスケジュール管理ツールは成果物ではなく、スコープの対象外です。
ウ(b, c):
 bとcの両方が成果物ではないため、スコープの範囲に含まれません。
エ(c):
 cは要求の記述であり、プロジェクトで「作成する」成果物ではないため、スコープには含まれません。

難易度

 この問題はプロジェクトスコープに関する基本的な理解を問うものであり、PMBOKなどのプロジェクト管理の考え方を知っていれば比較的簡単に解答できます。初心者でも「成果物=スコープ対象」という原則を覚えれば正解にたどり着きやすいです。

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用語補足

スコープ:
 プロジェクトで実施する作業の範囲のことです。「何を作って、何をしないか」を明確にすることで、作業の漏れや追加作業を防ぎます。

成果物:
 プロジェクトのアウトプットであり、システム、仕様書、マニュアルなど完成を目指すものです。これがスコープの中心になります。

対策

 プロジェクトマネジメントの基本用語である「スコープ」「成果物」「要件定義」などの意味を正確に覚えることが重要です。また、成果物と作業ツールや要求文書との違いを整理しておくことで、似た選択肢にも惑わされずに解答できます。


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