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ITパスポート試験 令和7年度 [問51] 過去問解説

問題

問51

社内で開発及び運用を行っている経理システムの内部監査を実施するとき、システム監査人として、最も適切なものはどれか。

  • 経理システムの運用担当者
  • 経理システムの開発を担当した委託会社の従業員
  • 経理システムの利用者である経理担当者
  • 経理とITの知識を有する経営者直轄組織の従業員

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問51]

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正解

正解は「」です。

解説

 システム監査では、監査の独立性と客観性が非常に重要です。社内の経理システムに対して内部監査を実施する際、監査人がそのシステムの運用や開発、日常的な使用に関与していると、利害関係が発生し、監査の客観性が損なわれる可能性があります。

 選択肢「エ」のように、経理業務やITの知識を持ち、かつ経営者直轄の独立した組織に属する従業員が監査を行うことで、組織の利害から一定の距離を保ちつつ、公平な立場からシステムを監査できます。このような立場の監査人こそが、システム監査人として最も適切であるとされます。実際の企業でも、内部監査部門などがこのような役割を担っており、経営層に直接報告する体制がとられることが多いです。

ア(経理システムの運用担当者):
 運用担当者は監査対象の業務に直接関与しており、監査の客観性が保てないため不適切です。
イ(開発を担当した委託会社の従業員):
 外部の委託先である上に、開発に直接関与していたため利害関係があり、適切ではありません。
ウ(経理担当者):
 監査対象である経理システムの利用者自身であるため、独立性がなく不適切です。

難易度

 この問題は「独立性と客観性」というシステム監査の基本的な原則に基づいて判断すれば解けるため、ITパスポート試験の中では標準的な難易度です。システム開発や運用に関与する者を避けるという視点があれば迷わず解答できます。

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用語補足

システム監査:
 システムが適切に構築・運用されているかを確認するための監査で、独立した立場からの評価が求められます。

内部監査:
 企業内部の監査部門が実施する監査で、業務の適正性やコンプライアンスを確保するために行われます。外部からの監査とは異なり、独立性の確保が重要です。

対策

 システム監査では「誰が監査を行うべきか」が非常に重要なポイントになります。システムに関与していない立場の者が監査を行う必要があるという基本原則を理解しておくことが大切です。過去問でもよく出題されるテーマなので、繰り返し練習して身につけましょう。


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