問題
問47
利用者が銀行のATMのパネルを操作して入金処理を行う。この操作の要件を定義するにあたり、ソフトウェア開発の品質特性である使用性を考慮すべきインタフェースとして、最も適切なものはどれか。
- OSとパネルのインタフェース
- ソフトウェア間のインタフェース
- ハードウェアとOSのインタフェース
- 利用者とパネルのインタフェース
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問47]
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正解
正解は「エ」です。
解説
この問題では、ATMの操作という利用者視点の動作に関するインタフェースの分類を問いています。ATMのパネルを操作して入金処理を行う際に重要になるのは「利用者にとってわかりやすく、間違いなく操作できること」、つまり「使用性(ユーザビリティ)」です。
使用性とは、利用者がソフトウェアをどれだけ簡単に、効率的に、満足して使用できるかという品質の特性です。ATMでは、ボタンの配置や画面表示、反応速度などが使用性に大きく関わります。これらはすべて「利用者と機器(この場合はパネル)」とのインタフェースの設計に依存するため、「利用者とパネルのインタフェース」が最も適切です。
一方でOSやソフトウェア間のインタフェースはシステム内部の処理に関わるものであり、使用性とは直接関係しません。よって正解は「エ」です。
ア(OSとパネルのインタフェース):
OSとパネルのやり取りは内部処理の話であり、利用者の操作性(使用性)には直接関係ありません。
イ(ソフトウェア間のインタフェース):
複数のソフトウェア間のデータや制御のやり取りに関するものであり、利用者の操作とは無関係です。
ウ(ハードウェアとOSのインタフェース):
このインタフェースはOSがハードウェアを制御するためのもので、利用者の操作性とは別の視点です。
難易度
この問題は「使用性」という品質特性の理解と、それが関係するインタフェースの種類を結びつけられるかがポイントになります。用語の知識だけでなく、利用者の立場で物事を考える力も問われるため、初心者にはやや難しく感じる可能性がありますが、基本的な理解があれば十分に対応可能です。
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用語補足
使用性(ユーザビリティ):
ソフトウェアが使いやすく、わかりやすいかを評価する特性です。たとえばATMのボタンが大きく表示されていたり、操作ガイドが表示されるのも使用性を高める工夫です。
インタフェース:
システムの構成要素同士(人間・機械・ソフトウェアなど)がやり取りを行うための接点のことです。人と機械の間では「画面表示」や「ボタン操作」が該当します。
対策
ソフトウェア開発における品質特性(ISO/IEC 25010)を体系的に学び、特に「使用性」「機能性」「保守性」などの意味と、それぞれが関わるインタフェースの種類を理解しておくことが重要です。実際の利用シーンを想定して学ぶと定着が深まります。