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ITパスポート試験 令和7年度 [問49] 過去問解説

問題

問49

クラウドサービスを提供するA社では、操作に関する質問に対して、サービスデスクのオペレータが電話で対応するだけでなく、ホームページ上にFAQを公開している。サービスデスクの受付時間は午前9時から午後6時までである。このたびサービスレベルを向上させるために、顧客向けのチャットボットを導入することにした。チャットボット導入の効果として、最も適切なものはどれか。

  • オペレータのチャットのスキルが向上する。
  • オペレータの電話対応のスキルが向上する。
  • 問合せの受付時間を拡大することが可能になる。
  • ホームページ上に掲載しているFAQの内容が充実する。

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問49]

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正解

正解は「」です。

解説

 チャットボットの導入により、ユーザーからの問い合わせに自動で応答できる体制が整うため、これまで限られた時間内でしか対応できなかったサービスが、24時間体制で対応可能になります。今回のA社の事例では、サービスデスクの対応時間が午前9時から午後6時までと限られていましたが、チャットボットの導入によって夜間や休日なども含めた「受付時間の拡大」が可能になります。

 たとえば、深夜に操作で困ったユーザーがいても、チャットボットがすぐに対応することで、顧客満足度が向上し、同時にオペレータの負荷も軽減できます。こうした観点から、受付時間の拡大という効果を明確に表す「ウ」が最も適切な選択肢です。

ア(オペレータのチャットのスキルが向上する):
 チャットボットは自動応答ツールであり、オペレータのスキル向上とは直接関係ありません。
イ(オペレータの電話対応のスキルが向上する):
 電話対応はチャットボットとは異なるチャネルであり、スキル向上にはつながりません。
エ(ホームページに掲載しているFAQの内容が充実する):
 FAQの内容は別途人手で更新する必要があり、チャットボットの導入だけでは内容が自動で充実することはありません。

難易度

 チャットボットの基本的な役割を理解していれば容易に解ける問題です。チャットボットの導入目的として、業務時間外の対応や顧客満足度の向上などが一般的に知られているため、実務経験がない受験者でもイメージしやすく、比較的易しい問題といえます。

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用語補足

チャットボット:
 チャット形式で自動応答するソフトウェアで、ユーザーの質問にあらかじめ設定された応答で回答する仕組みです。最近ではAI技術を活用した高精度のチャットボットも普及しています。

FAQ:
 「Frequently Asked Questions」の略で、「よくある質問」を意味します。ユーザーがよく質問する項目とその回答をまとめてWebなどに掲載し、問い合わせを減らす手段として活用されます。

対策

 チャットボットの導入目的やその効果を事前に理解しておくことが重要です。特に「業務時間外でも対応できる」「人手不足を補える」といった観点から出題されることが多いため、AIやFAQとの違い、利点をまとめて整理しておくと、応用問題にも対応できるようになります。


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