問題
問31
ERPシステムの説明として、適切なものはどれか。
- 企業内の個人がもつ営業に関する知識やノウハウを収集し、共有することによって、効率的、効果的な営業活動を支援するシステム
- 経理や人事、生産、販売などの基幹業務と関連する情報を一元管理し、経営資源を最適配分することによって、効率的な経営の実現を支援するシステム
- 原材料の調達から生産、販売に関する情報を、企業間で共有・管理することによって、ビジネスプロセスの全体最適を目指すシステム
- 個々の顧客に関する情報や対応履歴などを管理することによって、きめ細かい顧客対応を実施し、顧客満足度の向上を支援するシステム
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問31]
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正解
正解は「イ」です。
解説
ERP(Enterprise Resource Planning)システムとは、企業の基幹業務である「人事」「会計」「生産」「在庫管理」「販売」など、部門横断的な業務プロセスに関わる情報を一元的に管理し、経営資源(ヒト・モノ・カネ・情報)の最適配分を実現するシステムです。
ERPの導入により、部署間の情報共有がスムーズになり、重複作業の排除や意思決定の迅速化が図られ、企業全体の経営効率が高まります。選択肢「イ」は、経理や人事、生産、販売といった基幹業務の情報を一元管理することで、経営資源の最適配分を支援するというERPの特徴を正しく説明しており、これが正解です。
ア(営業に関する知識やノウハウを共有):
これはSFA(Sales Force Automation)やCRM(顧客関係管理)に該当し、ERPとは異なります。
ウ(企業間でのビジネスプロセス共有):
SCM(サプライチェーンマネジメント)の説明に近く、ERPとは目的が異なります。
エ(顧客情報や対応履歴の管理):
これはCRM(Customer Relationship Management)の説明であり、ERPの定義とは異なります。
難易度
ERPという用語の意味を正確に理解していれば解答できる問題です。似たような業務支援システム(SFA、SCM、CRM)と混同しないように注意が必要ですが、基本的な学習ができていれば十分対応可能な内容であり、難易度は「やや易しい」といえます。
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用語補足
ERP(Enterprise Resource Planning):
企業全体の資源(ヒト・モノ・カネ・情報)を統合的に管理・活用し、業務の効率化と経営の最適化を図るためのシステムです。
CRM(Customer Relationship Management):
顧客との関係を管理・強化するシステムで、顧客情報や応対履歴を一元管理し、サービスの質を高めることを目的とします。
対策
ERPの特徴や他の業務支援システム(CRM、SCM、SFA)との違いを明確に区別して覚えることが重要です。それぞれのシステムの「対象業務」「目的」「導入効果」を比較しながら覚えることで、類題にも対応できるようになります。