問題
問30
著作権に関して、次の記述中のa，bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
「 a 」は著作権法による保護の対象になるが、[ b 」 は対象にならない。
[出典：ITパスポート試験 令和7年度 問30]
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正解
正解は「エ」です。
解説
著作権法では、「思想または感情を創作的に表現したもの」である著作物が保護の対象となります。このため、人間の創作的な表現が含まれる「ソースプログラム」は、文芸的著作物として著作権の保護を受けます。
一方で、「通信プロトコル」は通信手順や形式を定義したものであり、機能や手続を規定する技術的な仕様です。これは創作的表現ではなく、アイディアや手法に該当するため、著作権の保護対象外とされます。したがって、「ソースプログラムは著作権によって保護されるが、通信プロトコルは対象外である」となるため、正解は「エ」です。
ア（アルゴリズム／操作マニュアル）:
アルゴリズムは手順や方法であり、著作権で保護されません。操作マニュアルは創作性があれば保護対象です。
イ（アルゴリズム／通信プロトコル）:
両方とも創作的表現ではなく、著作権の保護対象外であるため、aの部分が不適切です。
ウ（ソースプログラム／操作マニュアル）:
両方とも著作権保護の対象になり得るため、bの部分が不適切です。
難易度
この問題は、著作権の基本的な考え方を理解していれば正解しやすい問題です。「表現は保護されるが、アイディアは保護されない」という著作権の原則を知っていれば判断可能です。初学者でも学習範囲内で容易に理解できるため、難易度は「易しい」と言えます。
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用語補足
ソースプログラム：
プログラミング言語で書かれた命令の集合で、人間が読める形で記述されたものです。創作的表現を含むため、著作権によって保護されます。
通信プロトコル：
データ通信における手順や規則を定めた技術仕様であり、例えばHTTPやTCP/IPなどがあります。発想や機能の定義であり、著作権では保護されません。
対策
著作権の保護対象について、「表現は保護されるがアイディアや手法は保護されない」という基本原則を明確に覚えることが重要です。ソースコード、マニュアル、プロトコルなど具体的な例で分類できるように練習すると、他の法務分野の問題にも応用が利きます。
