問題
問9
ハッカソンに関する記述として,最も適切なものはどれか。
- 定められたルールの下,ある主題について,肯定派と否定派といった異なる立場に分かれて議論する。
- 情報セキュリティ分野で活躍したいという意志をもった若者が,合宿形式で情報セキュリティに関する実践的な知識を学ぶ。
- プログラマーやデザイナーなどから成る複数の参加チームが,与えられたテーマに関するプロトタイプを短期間で作成し,その成果を発表して競い合う。
- 問題解決や利用者獲得などゲーム的な要素のない分野に,デジタル技術を活用したゲームの要素を取り入れることによって,利用者の参加を動機づける。
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問9]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ」です。ハッカソンとは、プログラマーやデザイナーなどがチームを組み、決められた短時間(通常24時間~72時間)で与えられたテーマに沿ったプロトタイプを開発し、その成果を競い合うイベントです。
例えば、ある企業が「未来の交通手段」をテーマにハッカソンを開催した場合、各チームはこのテーマに沿ったアプリやサービスのプロトタイプを短期間で開発し、最終的に完成度やアイデアの新規性などを競います。ハッカソンは新しい技術やアイデアを生み出す場として、多くのIT企業で活用されています。
ア(定められたルールの下…):
これはディベートの説明です。ハッカソンは議論ではなく、実際にプロダクトを作成するイベントです。
イ(情報セキュリティ分野…):
これはセキュリティキャンプなどの説明です。ハッカソンは特定の分野に限定されず、また合宿形式で知識を学ぶものではありません。
エ(問題解決や利用者獲得…):
これはゲーミフィケーションの説明です。ハッカソンはゲーム要素を取り入れるのではなく、実際にプロダクトを開発するイベントです。
難易度
この問題の難易度は「普通」です。ハッカソンという用語自体はIT業界ではよく知られていますが、その具体的な内容を正確に理解していないと他の選択肢と混同する可能性があります。特に「イ」の選択肢のように専門分野の研修と勘違いしやすいため、ハッカソンの特徴(短期間でのプロトタイプ開発、チームでの協業、成果発表など)を明確に理解しておく必要があります。
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用語補足
ハッカソン:
「ハック」と「マラソン」を組み合わせた造語で、短時間で集中的にソフトウェアやハードウェアのプロトタイプを開発するイベントです。Facebookの「いいね!」ボタンはハッカソンで生まれたアイデアと言われています。
ゲーミフィケーション:
ゲームの要素や手法を他の分野に応用することです。例えば、ポイントやランキングを導入して学習意欲を高める教育アプリなどが該当します。
対策
この問題を解くためには、まずハッカソンの特徴を正確に理解しましょう。特に「短期間でのプロトタイプ開発」「チームでの協業」「成果発表」という3つの要素を押さえることが重要です。実際のハッカソンの事例(例えば大企業が主催するイベントなど)を調べてみると理解が深まります。また、ディベートやゲーミフィケーションなど、混同しやすい他の用語との違いも明確にしておきましょう。IT関連のニュースサイトなどで最新のハッカソン事例をチェックするのも効果的です。