問題
問2
e-ビジネスの事例のうち、ロングテールの考え方に基づく販売形態はどれか。
- インターネットの競売サイトに商品を長期間出品し、一番高値で落札した人に販売する。
- 継続的に自社商品を購入してもらえるよう、実店舗で採寸した顧客のサイズの情報を基に、その顧客の体型に合う商品をインターネットで注文できるようにする。
- 実店舗において長期にわたって売上が大きい商品だけを、インターネットで大量に販売する。
- 販売見込み数がかなり少ない商品を幅広く取扱い、インターネットで販売する。
[出典:ITパスポート試験 平成29年度秋期 問2]
正解
正解は「エ」です。
解説
ロングテールとは、インターネットなどのe-ビジネスにおいて、販売数の少ないニッチな商品を多数取り扱うことで、個々の売上は小さくても全体として大きな売上や利益を生み出すビジネスモデルのことを指します。一般的な実店舗では、商品の陳列スペースや在庫管理コストの制約があるため、売れ筋商品を中心に品揃えをすることが多いです。
しかし、インターネット上の店舗では物理的な制約が少ないため、多種多様な商品を網羅的に扱うことができます。選択肢エは、「販売見込み数がかなり少ない商品を幅広く取扱い、インターネットで販売する」とあり、これはまさにロングテールの考え方そのものです。
例えば、ある特定のジャンルの専門書や、発売から時間が経った古い映画のDVDなど、一つ一つはあまり売れないけれども、それらを豊富に揃えることで、結果的に全体の売上を伸ばす、といった戦略がこれに当たります。インターネットの普及によって可能になった、多品種少量販売の典型的な例と言えます。
ア(インターネットの競売サイトに商品を長期間出品し、一番高値で落札した人に販売する。):
これは競売(オークション)サイトのビジネスモデルであり、特定の高値で取引される商品が中心となるため、ロングテールの考え方とは異なります。ロングテールは、売れない商品を大量に扱うことで全体の売上を狙う戦略です。
イ(継続的に自社商品を購入してもらえるよう、実店舗で採寸した顧客のサイズの情報を基に、その顧客の体型に合う商品をインターネットで注文できるようにする。):
これは顧客の個別のニーズに合わせたパーソナライゼーション(個別化)の事例であり、ロングテールが目指す多品種少量販売とは異なります。顧客一人ひとりに合わせたサービス提供に重点を置いています。
ウ(実店舗において長期にわたって売上が大きい商品だけを、インターネットで大量に販売する。):
これは売れ筋商品に絞って販売する戦略であり、ロングテールの対極にある考え方です。ロングテールは、売れ筋ではないニッチな商品を多数扱うことに特徴があります。
難易度
この問題の難易度は、ITパスポート試験の初学者にとって中程度と考えられます。用語「ロングテール」の意味を知っていればすぐに正解を選べますが、知らない場合は選択肢の内容から推測するのが少し難しいかもしれません。特に、選択肢ウがロングテールの逆の概念を表しているため、正しく理解しているかどうかが問われます。基本的なe-ビジネスの概念を学習しているかどうかがポイントになります。
用語補足
ロングテール:
インターネットの店舗で、個々の売上は少ないが、様々な種類のニッチな商品を豊富に揃えることで、全体として大きな売上や利益を上げるビジネス戦略です。例えば、普通の書店ではあまり置かないような専門書もネット書店なら見つかる、といったイメージです。
e-ビジネス:
インターネットや情報通信技術を活用して行われるビジネス活動全般を指します。オンラインショッピング(ECサイト)やオンラインバンキング、SNSを活用したマーケティングなども含まれます。
競売サイト:
インターネット上で商品やサービスを競り(オークション)にかけることで、最も高い価格を提示した人が購入できるサイトです。Yahoo!オークションなどが代表的な例です。
販売形態:
商品やサービスを顧客に提供する方法やビジネスモデルのことです。例えば、実店舗での対面販売、オンラインストアでの通信販売、サブスクリプション方式(月額課金)など、様々な形態があります。
対策
この問題を解くためのポイントは、「ロングテール」というIT用語の正確な意味を理解しておくことです。e-ビジネスに関連する主要なビジネスモデルや戦略用語は、ITパスポート試験で頻出します。日頃からニュースやIT関連のコラムなどで新しいビジネスモデルについて学び、それぞれの特徴やメリット・デメリットを整理しておくことが対策になります。特に、従来のビジネスモデルとの違いを意識すると、理解が深まります。

