問題
問87
通常使用される主系と、その主系の故障に備えて待機しつつ他の処理を実行している従系の二つから構成されるコンピュータシステムはどれか。
- クライアントサーバシステム
- デュアルシステム
- デュプレックスシステム
- ピアツーピアシステム
[出典:ITパスポート試験 平成29年度秋期 問87]
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ. デュプレックスシステム」です。デュプレックスシステムとは、コンピュータシステムを構成する方式の一つで、常に稼働している「主系」と、主系の故障に備えて待機しながらも、別の処理(例えば、バッチ処理など)を実行している「従系」の二つで構成されるシステムのことです。万が一、主系が故障した場合には、従系がすぐに主系の処理を引き継ぐことで、システムの停止時間を最小限に抑え、高い信頼性を保つことができます。
例えば、銀行のATMシステムで、メインのATMが故障しても、バックアップのATMがすぐに使えるよう準備されており、かつ普段はデータの集計作業などを行っている、といった状況を想像すると分かりやすいかと思います。これにより、ユーザーはサービスが途切れることなく利用できるのです。
ア(クライアントサーバシステム):
クライアントサーバシステムは、サービスを提供するサーバと、そのサービスを利用するクライアントで構成されるシステムです。故障への備えとは直接関係ありません。
イ(デュアルシステム):
デュアルシステムは、全く同じ処理を二つのシステムで同時に実行し、結果を照合することで信頼性を高めるシステムです。今回の問題文のように片方が待機しつつ他の処理を行うという記述とは異なります。
エ(ピアツーピアシステム):
ピアツーピアシステムは、ネットワーク上のコンピュータが対等な関係で直接通信し、互いにサービスを提供するシステムです。主系と従系のような階層的な関係ではありません。
難易度
この問題は、コンピュータシステムの構成に関する基本的な知識を問うものです。デュプレックスシステム、デュアルシステム、クライアントサーバシステム、ピアツーピアシステムなど、似たような用語が複数あるため、それぞれのシステムの特徴と役割を正確に理解しているかがポイントになります。特に、主系と従系の関係性や、それぞれがどのような処理を行うかに着目して選択肢を比較検討すると良いでしょう。IT初心者にとっては、用語の違いを区別することが少し難しいかもしれません。
用語補足
デュプレックスシステム:
常時稼働する「主系」と、故障時に備えて待機しつつ、普段は別の処理を行う「従系」の二つのシステムで構成され、高い信頼性を持つシステムです。例えば、飛行機の自動操縦システムで、メインのシステムが動いている間、別のシステムは待機しながら、同時にフライトデータの分析なども行っているイメージです。
クライアントサーバシステム:
サービスを提供する側の「サーバ」と、サービスを受ける側の「クライアント」に役割が分かれているシステムです。私たちがウェブサイトを閲覧する際、ウェブサイトのデータを持つコンピュータがサーバ、ウェブブラウザを使う私たちのコンピュータがクライアントにあたります。
デュアルシステム:
同じ処理を二つの独立したシステムで同時に実行し、その結果を比較・照合することで、一方のシステムが故障してもサービスを継続できる高い信頼性を持つシステムです。たとえば、重要な金融取引のシステムで、二つのコンピュータが同時に同じ計算を行い、その結果が一致するかどうかを確認しているようなものです。
ピアツーピアシステム:
ネットワーク上のどのコンピュータも、サーバにもクライアントにもなり得る、対等な関係で通信を行うシステムです。例えば、ファイル共有ソフトのように、ユーザー同士が直接ファイルをやり取りするような仕組みがこれにあたります。
対策
この問題を解くためのポイントは、フォールトトレランス(故障耐性)を実現するための冗長化方式の種類とそれぞれの特徴を正確に理解することです。特に、「デュプレックスシステム」と「デュアルシステム」は似ていますが、従系が他の処理を行うかどうかの違いがあります。それぞれのシステムがどのような目的で、どのような構成になっているのかを、具体的な例を交えながら学習すると記憶に残りやすいでしょう。各システムの定義をしっかりと覚え、混同しないように区別することが重要です。

