問題
問57
HTTPプロキシサーバの機能に関する記述として、適切なものはどれか。
- IPアドレス割当て要求をPCから受け付けて、割り当てるグローバルIPアドレスを返す。
- PCから、インターネット上のWebサーバへの接続要求を中継役として受けて、PCに代わって当該のWebサーバに接続し、送受信データを中継する。
- WebサーバのURLに対応するIPアドレスを求める要求をPCから受け付けて、そのIPアドレスを返す。
- Webサーバのコンテンツが検索結果の上位に表示されるように、そのWebサーバが管理するコンテンツを書き換える。
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問57]
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正解
正解は「イ」です。
解説
HTTPプロキシサーバの主な役割は、利用者(クライアント)とWebサーバの間に立って通信を中継することです。選択肢イのように、利用者がWebサイトにアクセスしようとする際、その要求はまずプロキシサーバに送られます。プロキシサーバはその要求を受け取り、利用者の代わりに目的のWebサーバへ接続して情報を取得し、再び利用者にデータを返します。
このようにして、プロキシサーバは通信の中継を行いながら、アクセスの監視・制御・キャッシュによる高速化・セキュリティ強化など、さまざまな利点を提供します。
例えば、企業内ネットワークでは、プロキシサーバを通じてアクセスログを管理したり、不適切なサイトの閲覧を制限することができます。したがって、最も適切な記述は「PCに代わってWebサーバに接続し、送受信データを中継する」という内容です。
ア(IPアドレス割当て…):
IPアドレスの割当てはDHCPサーバなどの機能であり、HTTPプロキシの役割とは異なります。
ウ(WebサーバのURLに…):
これはDNSサーバ(ドメインネームシステム)の役割であり、URLに対応するIPアドレスを返すのはプロキシではありません。
エ(Webサーバのコンテンツが…):
Webコンテンツを管理し書き換えるのはSEOやWebマスターの領域であり、プロキシの機能ではありません。
難易度
本問はプロキシサーバの役割に関する基本的な知識を問う問題です。ネットワーク構成の中でのプロキシの役割を理解していれば、選択肢を見て正しく判断できます。初心者でもITインフラの基礎を学習していれば十分対応できるレベルであり、難易度はやや易しい部類に入ります。
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用語補足
HTTPプロキシサーバ:
クライアントとWebサーバの間に立って通信を仲介するサーバです。アクセス制限、キャッシュの活用、セキュリティ強化などの目的で使用されます。
DNSサーバ:
ドメイン名とIPアドレスを対応付けるサーバです。例えば「example.com」を「192.0.2.1」のようなIPアドレスに変換する役割があります。
対策
HTTPプロキシの仕組みと、その代表的な役割を理解しておくことが大切です。DNSやDHCPとの違いも整理して覚えると、類似問題にも対応できます。図解などを活用して、ネットワーク構成全体での役割分担を理解すると効果的です。