問題
問56
Bluetooth に追加された仕様の一つであり,省電力性に優れているので,IoT システムを長期間運用でき,送受信デバイス間の距離を知ることにも使われているものはどれか。
- BLE
- IrDA
- NFC
- PLC
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問56]
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正解
正解は「ア」です。
解説
BLE(Bluetooth Low Energy)は、Bluetoothの仕様の一つであり、特に省電力に優れていることから、IoT機器やウェアラブルデバイスなど、電池寿命が重視される用途で広く使われています。BLEは通常のBluetoothよりも低い電力で通信が可能であり、例えばスマートウォッチや健康管理デバイスなど、頻繁に充電できない機器に適しています。
また、BLEには「RSSI(受信信号強度表示)」という機能があり、この数値をもとに送受信機器間の距離を推定することができるため、屋内位置測位やビーコンなどの用途にも使われています。このように、BLEは「省電力」「距離検知」「継続的な接続」の3つの特徴を持つため、設問で求められる要件に最も適した技術です。
イ(IrDA):
赤外線通信の一種であり、直線的な視認範囲での通信に限定されます。距離の計測機能や省電力性に関してはBLEほどの機能を持っていません。
ウ(NFC):
非常に短距離(数cm以内)での通信に用いられる技術であり、距離検知や長期間運用には向きません。主に非接触決済などに使用されます。
エ(PLC):
電力線通信の技術で、家庭の電源配線を使って通信するものです。無線通信ではなく、BLEのような用途には不適です。
難易度
本問はBLEの特性に関する知識が問われており、Bluetoothのバリエーションに関して基本的な知識があれば解答可能です。技術名の略称が多く登場するため、用語をしっかり理解しているかどうかがポイントになります。初学者にはやや馴染みがないかもしれませんが、選択肢を比較すれば消去法で解ける可能性も高く、難易度は中程度です。
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用語補足
BLE:
Bluetooth Low Energyの略で、省電力かつ短距離通信が可能な無線技術です。例としては、スマートウォッチがスマホと連携する際に使われています。
IoT:
Internet of Thingsの略で、センサーやデバイスなど様々な「モノ」がインターネットにつながる技術です。例としては、スマート家電やウェアラブル端末などがあります。
対策
BluetoothやBLEの特徴を理解しておくことがこの問題を解く鍵です。特にBLEはIoT分野で頻出なので、用途・特徴・省電力性などと一緒に覚えると良いです。各選択肢の通信技術の基本的な違いも整理しておくと応用問題にも対応できます。