問題
問90
CPUのクロックに関する説明のうち、適切なものはどれか。
- USB接続された周辺機器とCPUの間のデータ転送速度は、クロックの周波数によって決まる。
- クロックの間隔が短いほど命令実行に時間が掛かる。
- クロックは、次に実行すべき命令の格納位置を記録する。
- クロックは、命令実行のタイミングを調整する。
[出典:ITパスポート試験 令和3年度 問90]
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正解
正解は「エ」です。
解説
CPUのクロックは、命令の処理タイミングを制御する役割を果たします。クロックとは、CPUが処理を行う際に基準となる信号であり、一定の周期で発生します。クロックの周期が短いほど、CPUの処理速度が向上し、多くの命令を短時間で実行することが可能になります。
例えば、1GHzのクロックを持つCPUは、1秒間に10億回のクロック信号を発生させ、そのタイミングに合わせて命令を処理します。このクロックの制御により、CPUは命令の開始・終了のタイミングを適切に調整し、同期を取りながら正確に処理を進めることができます。
ア(USB接続された周辺機器とCPUの間のデータ転送速度は、クロックの周波数によって決まる):
USBの転送速度は、USB規格(USB 2.0、USB 3.0など)によって決まるため、CPUのクロック周波数とは直接関係がありません。
イ(クロックの間隔が短いほど命令実行に時間が掛かる):
クロックの間隔が短いほどCPUの処理速度が向上するため、この記述は誤りです。
ウ(クロックは、次に実行すべき命令の格納位置を記録する):
命令の格納位置を管理するのはプログラムカウンタであり、クロックは命令の実行タイミングを制御するため、この記述は誤りです。
難易度
やや易しい
CPUのクロックの役割を正しく理解していれば比較的簡単に解答できますが、プログラムカウンタとの違いやUSB転送速度の決定要因について知らないと迷う可能性があります。
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用語補足
クロック周波数:
CPUの処理速度を決める指標の一つであり、1秒間に発生するクロック信号の回数を表します。
プログラムカウンタ:
CPUが次に実行すべき命令のアドレスを管理するレジスタ。クロックとは異なる役割を持ちます。
対策
CPUのクロックの役割を理解し、クロック周波数が処理速度に与える影響について整理することが重要です。また、USB転送速度の決定要因やプログラムカウンタの役割についても学ぶことで、試験で混乱せずに正しい選択肢を選ぶことができます。