問題
問17
ある業界への新規参入を検討している企業が SWOT 分析を行った。分析結果のうち,機会に該当するものはどれか。
- 既存事業での成功体験
- 業界の規制緩和
- 自社の商品開発力
- 全国をカバーする自社の小売店舗網
[出典:ITパスポート試験 平成30年度春期 問17]
正解
正解は「イ」です。
解説
SWOT分析における「機会(Opportunities)」とは、企業にとって外部環境が変化することで、事業拡大や成長のチャンスとなるポジティブな要因のことです。問題文では、新規参入を検討している企業にとっての機会を問われています。選択肢「イ. 業界の規制緩和」は、これまで参入が難しかった市場への障壁が低くなることを意味し、新たなビジネスチャンスが生まれる外部環境の変化に当たります。
例えば、特定の業界に進出するための法律や規則が緩められることで、今までできなかった事業が始められるようになる状況をイメージしてください。これは企業が自ら作り出すものではなく、外部から与えられる条件ですが、うまく活用できれば事業を大きく成長させる可能性があります。そのため、「機会」に該当します。
ア(既存事業での成功体験):
「既存事業での成功体験」は、企業の内部に存在する優れた実績や能力であり、SWOT分析では「強み(Strengths)」に該当します。外部環境の変化によるチャンスではないため、「機会」ではありません。
ウ(自社の商品開発力):
「自社の商品開発力」は、企業が内部に持つ優れた能力や資源を指します。これもSWOT分析では「強み(Strengths)」に該当し、外部環境の変化によるチャンスである「機会」とは異なります。
エ(全国をカバーする自社の小売店舗網):
「全国をカバーする自社の小売店舗網」は、企業が内部に持つ流通チャネルやインフラという「強み(Strengths)」に当たります。外部環境のチャンスを示す「機会」とは異なります。
難易度
この問題は、SWOT分析の基本的な概念、特に「機会」が外部環境のポジティブな要因であることを理解していれば容易に解答できます。選択肢が「強み」と「機会」で明確に分かれているため、混乱しにくいでしょう。ITパスポート試験のストラテジ系ではSWOT分析が頻出テーマなので、確実に得点したい基本的な問題の一つと言えます。
用語補足
SWOT分析:
企業の現状を分析するためのフレームワークです。強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの視点から、企業の内部環境と外部環境を評価します。例えば、自社の良い点(強み)、悪い点(弱み)、市場のチャンス(機会)、リスク(脅威)を整理するのに使われます。
機会(SWOT分析):
SWOT分析における「機会」は、企業を取り巻く外部環境の変化によって生まれる、事業成長や競争優位性を高めるためのポジティブな要因を指します。例えば、新しい技術の登場や、消費者のニーズの変化、政府の政策変更などがこれに該当します。
規制緩和:
政府や公共機関が定めている法律や規則を緩めることです。これにより、これまで制限されていた事業活動が自由になり、新規参入がしやすくなったり、新しいサービスが提供できるようになることがあります。例えば、特定の事業を行うための許可制が届出制に変わるなどが挙げられます。
商品開発力:
企業が新しい商品を企画・設計し、市場に投入する能力のことです。これは、R&D(研究開発)部門の技術力、マーケティング部門の市場調査能力、生産部門の製造技術などが組み合わさって発揮されます。優れた商品開発力は、企業の競争力の源泉となります。
対策
SWOT分析の問題を解くには、強み・弱み(内部環境)と機会・脅威(外部環境)を正確に区別することが重要です。「強み」と「弱み」は自社のコントロール下にある内部要因、「機会」と「脅威」は自社ではコントロールできない外部要因と捉えましょう。各選択肢が「自社の内側」にあるのか「市場や社会の外側」にあるのかを判断する練習を積むと、迷わずに正解を選べるようになります。

