問題
問8
小売業 A社は、自社の流通センタ近隣の小学校において、食料品の一般的な流通プロセスを分かりやすく説明する活動を行っている。A社のこの活動の背景にある考え方はどれか。
- CSR
- アライアンス
- コアコンピタンス
- コーポレートガバナンス
[出典:ITパスポート試験 平成30年度秋期 問8]
正解
正解は「ア」です。
解説
正解は「CSR」です。CSRとは、「Corporate Social Responsibility」の略で、企業の社会的責任を意味します。企業が自社の経済的利益だけを追求するのではなく、社会や環境に対してどのような影響を与えているかを考慮し、倫理的な行動をとることで、持続可能な社会の発展に貢献する責任を指します。
小売業A社が小学校で食料品の流通プロセスを説明する活動は、地域社会への貢献、次世代への教育支援、企業イメージの向上といった側面があります。これは、単なる経済活動ではなく、社会の一員としての企業の責任を果たすCSRの活動に該当するため、A社の活動の背景にある考え方として最も適切です。例えば、企業が環境保護活動に取り組んだり、地域のイベントを支援したりすることもCSRの一環と言えます。
イ(アライアンス):
アライアンスとは、複数の企業が協力関係を築き、共同で事業を行う提携戦略のことです。A社の活動は提携ではありません。
ウ(コアコンピタンス):
コアコンピタンスとは、他社には真似できない、企業独自の核となる強みや技術のことです。A社の活動は、その強み自体を指すものではありません。
エ(コーポレートガバナンス):
コーポレートガバナンスとは、企業統治のことで、企業の不正防止や経営の透明性を高め、株主やステークホルダーの利益を守るための仕組みを指します。A社の活動は企業統治とは異なります。
難易度
この問題の難易度は比較的易しい部類に入ります。ストラテジ系の基本的な経営用語の知識を問う問題であり、CSRの意味を正確に理解していれば正解を導き出すことができます。他の選択肢もITパスポート試験で頻出の用語ですので、それぞれの定義をしっかり押さえておけば、迷うことなく解答できるでしょう。用語の丸暗記だけでなく、具体的な事例と結びつけて理解することが重要です。
用語補足
CSR(企業の社会的責任):
企業が経済的な利益だけでなく、社会や環境、消費者、従業員など様々なステークホルダー(利害関係者)に対して責任を果たすことを意味します。例えば、環境に配慮した製品開発や、地域社会への貢献活動などが挙げられます。
アライアンス:
複数の企業が互いの強みを活かし、共通の目標を達成するために協力関係を結ぶことです。業務提携や資本提携など様々な形があります。例えば、異なる業種の企業が共同で新商品を開発するなどがこれにあたります。
コアコンピタンス:
企業が持つ、他社には真似できない独自の技術や知識、ノウハウといった核となる強みのことです。これにより、企業は競争優位を築きます。例えば、「高品質な製品を迅速に開発できる技術力」などが企業のコアコンピタンスとなりえます。
コーポレートガバナンス:
企業が健全な経営を行うために、経営者を監視・監督する仕組みのことです。株主や取締役会などが適切に機能することで、企業価値の向上や不正の防止を目指します。例えば、独立した立場の社外取締役が経営会議に参加し、意見を述べることなどがこれにあたります。
対策
この問題では、ストラテジ系で頻出する「CSR」の定義を問われています。このような経営戦略に関する用語は、それぞれの概念を正確に理解し、具体的な企業活動の例と結びつけて覚えることが重要です。特にアライアンス、コアコンピタンス、コーポレートガバナンスといった類似概念との違いを明確にしておきましょう。過去問を解きながら、選択肢に出てくる全ての用語の意味を確認する習慣をつけることで、知識の定着を図り、本番でどのような形で問われても対応できるようになります。

