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ITパスポート試験 平成29年度秋期 [問9] 過去問解説

問題

問9

販売価格1,000円の商品の利益計画において, 10,000個売った場合は1,000千円, 12,000個販売した場合は1,800千円の利益が見込めるとき,この商品の1個当たりの変動費は何円か。

  • 400
  • 600
  • 850
  • 900

[出典:ITパスポート試験 平成29年度秋期 問9]

正解

正解は「」です。

解説

 正解は「イ 600」円です。 この問題は、製品の販売における利益、売上高、変動費、固定費の関係を理解しているかを問う計算問題です。

 まず、利益の基本的な計算式は「利益 = 売上高 – 変動費 – 固定費」です。また、売上高は「販売価格 × 販売数量」で計算されます。変動費は製品の販売数量に比例して変化する費用で、固定費は販売数量に関わらず一定で発生する費用です。 この問題では、1個当たりの変動費を求めるため、固定費をF、1個当たりの変動費をvとして、2つの販売状況から連立方程式を立てて解きます。

  1. 販売数量が10,000個の場合: ・ 売上高 = 1,000円/個 × 10,000個 = 10,000千円 ・ 利益 = 1,000千円
    • これを計算式に当てはめると、1,000千円 = 10,000千円 – (v × 10,000個) – F (①式) となります。
  2. 販売数量が12,000個の場合: ・ 売上高 = 1,000円/個 × 12,000個 = 12,000千円 ・ 利益 = 1,800千円
    • これを計算式に当てはめると、1,800千円 = 12,000千円 – (v × 12,000個) – F (②式) となります。

 次に、この2つの式を解きます。 ①式からFを求めると、F = 10,000千円 – (v × 10,000個) – 1,000千円 = 9,000千円 – 10,000v となります。

 このFを②式に代入します。

1,800千円 = 12,000千円 – (v × 12,000個) – (9,000千円 – 10,000v) 1,800千円
= 12,000千円 – 12,000v – 9,000千円 + 10,000v 1,800千円
= 3,000千円 – 2,000v 2,000v = 3,000千円 – 1,800千円 2,000v
= 1,200千円 v = 1,200千円 ÷ 2,000 = 0.6千円

0.6千円は600円ですので、1個当たりの変動費は600円となります。

ア(400):
 計算が誤っているため、正しい変動費の値ではありません。
ウ(850):
 計算が誤っているため、正しい変動費の値ではありません。
エ(900):
 計算が誤っているため、正しい変動費の値ではありません。

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難易度

 この問題は、基本的な利益計算の概念と、変動費・固定費の考え方を理解し、さらに連立方程式を用いて計算する能力が求められるため、ITパスポート試験の初学者にとっては中程度の難易度と言えます。複雑な計算ではありませんが、複数の情報から必要な数値を抽出し、正確に計算を進める論理的思考力が必要です。落ち着いて一つずつ計算すれば、正解にたどり着ける問題です。

用語補足

利益:
 企業が商品やサービスを販売して得たお金(売上高)から、その商品を作るのにかかった費用や販売にかかった費用(コスト)を差し引いて残るお金のことです。例えば、100円のお弁当を売って材料費や人件費が70円かかった場合、利益は30円となります。

売上高:
 商品やサービスを顧客に販売して得られた代金の合計額のことです。まだ費用を差し引く前の、あくまで「売った金額の総額」を指します。例えば、1個1,000円の商品を100個売った場合、売上高は100,000円です。

変動費:
 生産量や販売量の増減に比例して変わる費用のことです。例えば、お菓子工場でたくさんお菓子を作れば、その分材料費(砂糖や小麦粉など)も増えます。この材料費が変動費にあたります。

固定費:
 生産量や販売量の増減にかかわらず、常に一定で発生する費用のことです。例えば、工場や事務所の家賃は、お菓子をたくさん作っても、全く作らなくても毎月同じ金額を支払う必要があります。この家賃が固定費にあたります。

対策

 この問題のポイントは、「利益 = 売上高 – 変動費 – 固定費」という基本公式を理解し、変動費が販売数量に比例する費用、固定費が販売数量にかかわらず一定の費用であることを正しく把握することです。与えられた2つの販売シナリオから、それぞれ利益計算の式を立て、固定費と1個あたりの変動費の2つの未知数を含む連立方程式として解く練習を重ねましょう。特に、単位(千円と円)の扱いにも注意が必要です。


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