問題
問16
ある商品の1年間の売上高が400万円,利益が50万円,固定費が150万円であるとき,この商品の損益分岐点での売上高は何万円か。
- 240
- 300
- 320
- 350
[出典:ITパスポート試験 平成29年度秋期 問16]
正解
正解は「イ」です。
解説
この問題は、損益分岐点での売上高を計算するものです。損益分岐点とは、利益も損失もゼロになる売上高のことを指します。この点を把握することで、企業はどのくらいの売上を上げれば赤字にならないかを知ることができます。 損益分岐点売上高を求める公式は「固定費 ÷ (1 – 変動費率)」です。変動費率は「変動費 ÷ 売上高」で求められます。
まず、問題文で与えられた情報から変動費を計算する必要があります。 利益は「売上高 – 変動費 – 固定費」で計算されます。この式を変形すると「変動費 = 売上高 – 固定費 – 利益」となります。
- 変動費の計算:
- 売上高: 400万円
- 固定費: 150万円
- 利益: 50万円
- 変動費 = 400万円 – 150万円 – 50万円 = 200万円
- 変動費率の計算:
- 変動費率 = 変動費 ÷ 売上高 = 200万円 ÷ 400万円 = 0.5
- 損益分岐点売上高の計算:
- 損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 – 変動費率)
- 損益分岐点売上高 = 150万円 ÷ (1 – 0.5) = 150万円 ÷ 0.5 = 300万円
したがって、この商品の損益分岐点での売上高は300万円となり、選択肢イが正解です。例えば、お店の家賃や設備費が固定費、食材の仕入れ代が変動費だとすると、売上からこれらの費用を差し引いて、最終的な利益がゼロになる売上高を把握することは、経営において非常に重要となります。
ア(240):
240万円は、損益分岐点売上高の正しい計算結果ではありません。この値は、間違った計算式や数値の組み合わせによって導き出された可能性があります。
ウ(320):
320万円は、損益分岐点売上高の正しい計算結果ではありません。損益分岐点の計算式や変動費の算出方法を誤っている可能性が考えられます。
エ(350):
350万円は、損益分岐点売上高の正しい計算結果ではありません。固定費と変動費、利益の関係性を正しく理解し、計算式に当てはめることが重要です。
難易度
この問題の難易度は、ITパスポート試験の計算問題としては中程度です。損益分岐点に関する基本的な知識と計算式を覚えていれば、落ち着いて計算することで正解にたどり着くことができます。ただし、複数のステップを踏む計算なので、途中でミスをしないように注意が必要です。経営に関する基礎的な知識を問う問題として頻出します。
用語補足
損益分岐点:
売上高と費用がちょうど同じになり、利益も損失もゼロになる点のことです。この点を超える売上を達成すると利益が出始め、下回ると損失が発生します。例えば、カフェを経営しているとして、家賃や人件費などの固定費用と、コーヒー豆などの材料費(売上に応じて変動する費用)を合わせた費用と、コーヒーの売上が同額になる地点が損益分岐点となります。
固定費:
売上高や生産量の増減に関わらず、常に一定額発生する費用です。例えば、会社のオフィス家賃や、機械の減価償却費、管理職の給与などがこれに該当します。製品を1つも作らなくても、これらの費用は発生します。
変動費:
売上高や生産量の増減に比例して変化する費用です。例えば、製品を作るための原材料費や、販売手数料、製品の運送費などがこれに該当します。たくさん製品を作れば材料費も多くなり、売れなければ材料費も少なくなります。
利益:
企業が商品やサービスを販売して得た売上高から、製造や販売にかかった全ての費用(固定費と変動費)を差し引いた後に残る金額のことです。プラスであれば黒字、マイナスであれば赤字となります。会社の儲けを示す重要な指標です。
対策
この問題を解くためのポイントは、損益分岐点分析の基本的な考え方と公式を正確に理解しておくことです。特に、変動費、固定費、利益の関係性を把握し、そこから変動費率を算出する手順をマスターすることが重要になります。日頃から公式を書き出して覚え、類似の計算問題を繰り返し解くことで、計算ミスを防ぎ、素早く正確に解答できるようになります。ITパスポート試験では、経営戦略系の分野でこのような計算問題が出題される傾向があるので、対策をしっかり行いましょう。

