問題
問1
労働者派遣に関する説明のうち、適切なものはどれか。
- 業務の種類によらず、派遣期間の制限はない。
- 派遣契約の種類によらず,派遣労働者の選任は派遣先が行う。
- 派遣先が派遣労働者に給与を支払う。
- 派遣労働者であった者を、派遣元との雇用期間が終了後、派遣先が雇用してもよい。
[出典:ITパスポート試験 平成28年度秋期 問1]
正解
正解は「エ」です。
解説
選択肢エが正しい理由は、労働者派遣法において、一定の条件を満たす派遣労働者については、派遣元との雇用期間が終了した後、派遣先の企業がその労働者を直接雇用することが認められているためです。具体的には、派遣期間に制限のない業務に従事した場合や、60歳以上の派遣労働者など、特定の要件を満たす場合に、派遣先での直接雇用への移行が可能です。これは、派遣労働者の雇用の安定を図るための重要な制度の一つとして位置づけられています。
例えば、派遣先の企業が派遣労働者の働きぶりを高く評価し、長期的にその人材を確保したいと考えた場合、法律の定めに基づいて正社員や契約社員として直接雇用できるということです。
ア(業務の種類によらず、派遣期間の制限はない。):
労働者派遣法では、一部の専門業務を除き、派遣期間には制限が設けられています。これは、派遣労働者が長期にわたって不安定な雇用状態になることを防ぐためです。
イ(派遣契約の種類によらず,派遣労働者の選任は派遣先が行う。):
派遣労働者の選任権は、派遣元(派遣会社)にあります。派遣先は、派遣労働者に求めるスキルや経験などを派遣元に伝えますが、特定の個人を指名することは原則としてできません。
ウ(派遣先が派遣労働者に給与を支払う。):
派遣労働者への給与は、雇用契約を結んでいる派遣元(派遣会社)が支払います。派遣先は、派遣元に対して派遣料金を支払います。
難易度
この問題の難易度は、労働者派遣法に関する基本的な知識が問われるため、初心者にとってはやや難しいと感じるかもしれません。法律に関する正確な理解が必要であり、曖昧な知識では間違えやすいポイントが含まれています。しかし、ITパスポート試験では社会制度や法律に関する問題も出題されるため、基本的な用語とその内容をしっかり学習していれば、十分解答できるレベルです。
用語補足
労働者派遣:
労働者派遣とは、雇用契約を結んでいる会社(派遣元)が、その社員を別の会社(派遣先)に派遣し、派遣先の指揮命令のもとで業務を行う働き方のことです。例えば、A社に雇用されている人が、B社のプロジェクトで一時的に働くようなケースです。給与はA社から支払われます。
派遣元:
派遣元とは、派遣労働者と雇用契約を結び、派遣先に労働者を派遣する会社のことです。派遣労働者の給与支払い、社会保険の手続き、福利厚生などは派遣元が行います。派遣会社がこれに当たります。
派遣先:
派遣先とは、派遣元から派遣労働者を受け入れ、その派遣労働者に業務を指示する会社のことです。派遣先は派遣元に派遣料金を支払い、派遣労働者に対しては指揮命令権を持ちます。プロジェクトで一時的に人手が必要な会社などがこれに当たります。
直接雇用:
直接雇用とは、企業が労働者と直接雇用契約を結び、給与を支払い、指揮命令を行う形態のことです。派遣労働者が派遣先の企業の正社員や契約社員になることを「直接雇用に切り替わる」などと表現します。
対策
この問題を解くためのポイントは、労働者派遣法の基本的な仕組みと目的を正確に理解することです。特に、「派遣元と派遣先の役割分担」と「派遣期間の制限、直接雇用の機会」について、正しく認識しておくことが重要です。それぞれの選択肢が、労働者派遣法のどの部分に抵触するのか、あるいは合致するのかを判断できるように、法律の概要をしっかりと学習しましょう。

