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ITパスポート試験 平成29年度秋期 [問26] 過去問解説

問題

問26

情報システム戦略の立案に当たり、必ず考慮すべき事項はどれか。

  • 開発期間の短縮方法を検討する。
  • 経営戦略との整合性を図る。
  • コストの削減方法を検討する。
  • 最新技術の導入を計画する。

[出典:ITパスポート試験 平成29年度秋期 問26]

正解

正解は「」です。

解説

 情報システム戦略を立案する際には、企業の全体的な方向性を示す「経営戦略」と、その情報システム戦略が一致しているか、つまり「整合性」が取れているかを必ず考慮する必要があります。情報システムは、企業の経営目標を達成するための重要な手段だからです。

 例えば、会社が「新しい顧客層を開拓する」という経営戦略を掲げているのに、情報システム戦略が「社内の事務作業を効率化する」だけでは、経営戦略の達成にはつながりにくいですよね。情報システム戦略は、経営戦略をITの力でどのように支援し、実現していくかを具体的に計画するものでなければなりません。これにより、情報システムへの投資が無駄にならず、企業全体の目標達成に最大限貢献することができます。

ア(開発期間の短縮方法を検討する。):
 開発期間の短縮は、情報システム戦略を「実行」する上での重要な課題ではありますが、「立案」段階で最も考慮すべき本質的な事項ではありません。戦略が明確になった後に、どのように効率的に実現するかを検討する段階のものです。
ウ(コストの削減方法を検討する。):
 コスト削減も企業経営において非常に重要ですが、情報システム戦略の「立案」段階では、まず経営目標達成への貢献度や、どのような価値を生み出すかが優先されます。コストは戦略を実現するための予算計画や効率化の手段として後から詳細に検討されます。
エ(最新技術の導入を計画する。):
 最新技術の導入は、情報システムを高度化する上で魅力的ですが、それが企業の経営戦略に合致し、具体的な課題解決や価値創造に結びつくかどうかが最も重要です。単に最新であるという理由だけで導入を計画することは、必ずしも適切とは限りません。

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難易度

 この問題は、情報システム戦略の基本的な考え方を問うもので、比較的理解しやすい部類に入ります。特に「経営戦略」と「情報システム戦略」の関係性を理解していれば、正解を導き出すことは難しくありません。ITパスポート試験の学習初期段階で学ぶ重要な概念であり、専門知識がなくても常識的に考えて判断できる部分もありますので、初心者の方でも取り組みやすいでしょう。

用語補足

情報システム戦略:
 企業が目標を達成するために、どのような情報システムを導入し、どのように活用していくかを計画することです。例えば、「売上を上げるためにECサイトを強化する」といった、ITを使って会社の目標を達成するための全体計画を指します。

経営戦略:
 企業がどのような事業を行い、どのように競争優位性を確立して成長していくかを定める、企業全体の基本的な方針や計画です。例えば、「環境に優しい製品を開発し、市場で差別化を図る」といった、会社の大きな目標や進むべき方向性のことです。

整合性:
 二つ以上の物事や情報が、互いに矛盾なく、ぴったりと合っている状態を指します。例えば、会議での発言と配布資料の内容に整合性が取れている、といった使い方をします。

コスト削減:
 企業活動にかかる費用を減らすことです。例えば、電気代の安いLED照明に交換したり、業務を効率化して人件費を抑えたりすることなどが挙げられます。

対策

 この問題は、情報システム戦略が企業の「経営戦略」を実現するための手段であるという基本的な考え方を理解しているかがポイントです。各選択肢が「戦略立案」という初期の段階で最も重要なのか、それとも戦略が固まった後の「実行」や「管理」の段階で考えるべきことなのかを区別する視点が重要になります。経営とITの関係性を問う問題はITパスポート試験で頻出なので、この基本をしっかり押さえておくと良いでしょう。


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