問題
問39
部門Aと部門Bが利用している情報システムにおいて,サポート部門が、利用者Cから、ネットワーク上のプリンタからレポートが印刷できないという障害の通報を受けた。レポートの印刷の障害に関してSLAで次のように定めているとき,サポート部門の行動のうち,SLAを遵守しているものはどれか。
- 障害通報の受付後20分以内に、各利用部門の管理者に障害発生を連絡する。
- 障害通報の受付後2時間以内に、障害を解決して通報者及び各利用部門の管理者に障害復旧を連絡する。
- 受付後すぐに原因調査を行い、対策を実施した。受付の30分後に利用者C及び部門Aと部門Bの管理者に障害発生と障害復旧を連絡した。
- 受付の10分後に部門Aと部門Bの管理者に障害発生を連絡した。対策を実施し,受付の1時間後に部門Aと部門Bの管理者に障害復旧を連絡した。
- 受付の10分後に部門Aの管理者、30分後に部門Bの管理者に障害発生を連絡した。対策を実施し、受付の1時間後に利用者C及び部門Aと部門Bの管理者に障害復旧を連絡した。
- 受付の15分後に部門Aと部門Bの管理者に障害発生を連絡した。対策を実施し,受付の1時間後に利用者C及び部門Aと部門Bの管理者に障害復旧を連絡した。
[出典:ITパスポート試験 平成30年度春期 問39]
正解
正解は「エ」です。
解説
正解は「エ」です。この選択肢では、障害通報の受付後15分以内に部門Aと部門Bの管理者に障害発生を連絡しています。これはSLAで定められた「20分以内」という条件を満たしています。また、対策を実施した後、受付の1時間後に利用者C(通報者)と部門Aおよび部門Bの管理者に障害復旧を連絡しています。これもSLAで定められた「2時間以内」という条件と、通報者および各利用部門の管理者に連絡するという条件を適切に満たしています。
SLAは、サービス提供者と利用者との間でサービスの品質について合意するものです。今回はプリンタの障害に対するサポート部門の対応がSLAの条件を守っているかを判断する問題ですので、それぞれの時間と対象に注目して確認することが大切です。
ア(受付後すぐに原因調査を行い、対策を実施した。受付の30分後に利用者C及び部門Aと部門Bの管理者に障害発生と障害復旧を連絡した。):
障害発生の連絡が受付の30分後とあり、SLAで定められた「20分以内」という条件を超過しているため、適切ではありません。
イ(受付の10分後に部門Aと部門Bの管理者に障害発生を連絡した。対策を実施し,受付の1時間後に部門Aと部門Bの管理者に障害復旧を連絡した。):
障害復旧の連絡対象に「通報者」である利用者Cが含まれていないため、SLAの条件を完全に満たしていません。
ウ(受付の10分後に部門Aの管理者、30分後に部門Bの管理者に障害発生を連絡した。対策を実施し、受付の1時間後に利用者C及び部門Aと部門Bの管理者に障害復旧を連絡した。):
部門Bの管理者への障害発生連絡が受付の30分後となっており、SLAで定められた「20分以内」という条件を超過しているため、適切ではありません。また、障害復旧連絡の対象に「通報者」である利用者Cが含まれていない点も不適切です。
難易度
この問題の難易度は中程度です。SLAの条件を正確に読み取り、各選択肢の行動がその条件(特に時間と連絡対象)をすべて満たしているかを確認する冷静さが必要です。似たような記述が多く、見落としやすいポイントがあるため、焦らず一つずつ丁寧に比較検討することが重要になります。SLAの基本的な考え方を理解していれば、対応できる問題です。
用語補足
SLA:
SLAは「Service Level Agreement(サービス品質保証契約)」の略で、サービス提供者と利用者の間で、提供されるサービスの品質レベルについて合意した取り決めのことです。例えば、インターネットサービスプロバイダが「月間の通信障害は2時間を超えない」と利用者に約束するようなものです。
障害通報:
障害通報とは、システムやサービスに問題が発生した際に、その事実を利用者や監視システムが管理者やサポート部門に知らせる行為です。例えば、会社のプリンタが故障して印刷できなくなったときに、利用者がITサポートに電話で報告するようなことです。
障害発生:
障害発生とは、システムやサービスが正常に機能しなくなった状態です。今回の問題では、ネットワーク上のプリンタからレポートが印刷できないという状況が障害発生にあたります。単に問題が起きたというだけでなく、それが利用者にとって不便を生じさせる状態を指します。
障害復旧:
障害復旧とは、発生したシステムやサービスの障害を解消し、元の正常な状態に戻すことです。今回の問題では、プリンタの故障を修理し、再び印刷できるようにする対応が障害復旧にあたります。復旧後には、利用者への報告も含まれます。
対策
この問題を解くためのポイントは、SLAで定められた二つの条件(「障害発生の連絡は20分以内」と「障害復旧の連絡は2時間以内」)と、それぞれの連絡対象者を正確に把握することです。選択肢を一つずつ、これらの条件に照らし合わせて確認していく必要があります。特に、時間の条件だけでなく、「通報者及び各利用部門の管理者」という連絡対象の範囲を見落とさないように注意しましょう。日常の業務でも、期限と関係者への連絡は重要なポイントですよね。この問題を通して、SLAが実務でどのように重要であるかを理解できると良いでしょう。

