問題
問63
「進捗管理」の目的として最も適切なものはどれか。
- 予算消化率を下げる
- 作業の順序をランダムに変更する
- スケジュール通りに作業が進んでいるかを把握・調整する
- 作業ミスの責任者を特定する
正解
正解は「ウ」です。
解説
進捗管理とは、プロジェクトや作業が計画したスケジュール通りに進んでいるかを把握し、必要に応じて調整することを目的としています。したがって、正解は「スケジュール通りに作業が進んでいるかを把握・調整する」です。
具体的には、プロジェクトの各作業の開始・終了時期や進み具合を定期的に確認し、遅れや問題があればその原因を調査して対策を講じます。例えば、工事やソフトウェア開発など、複数の工程がある作業では遅延が連鎖することがあるため、早期に把握し調整することが重要です。
日常生活で例えると、料理の複数の工程がある時に、予定通りに準備が進んでいるかを確認し、もし遅れていれば別の料理の進め方を変えるようなイメージです。これにより、全体の計画が円滑に進むように管理します。 一方、予算消化率を下げることや作業の順序をランダムに変更すること、作業ミスの責任者を特定することは進捗管理の目的ではありません。これらは別の管理や評価の領域に属します。
- ア(予算消化率を下げる):
予算管理の目的に関わることであり、進捗管理の主な目的ではありません。進捗管理はスケジュールの管理が中心です。 - イ(作業の順序をランダムに変更する):
作業の順序は計画的に決められます。順序をランダムに変えることは管理の目的に反し、混乱を招くため誤りです。 - エ(作業ミスの責任者を特定する):
責任追及は問題発生後の対応であり、進捗管理の目的ではありません。進捗管理は進み具合の把握と調整が主眼です。
難易度
本問題は「進捗管理」の基本的な目的を理解しているかを問う内容で、ITやプロジェクト管理の入門レベルの知識があれば正答しやすいです。初心者にとっても理解しやすく、難易度は低めといえます。
用語補足
進捗管理：
プロジェクトや作業が予定通りに進んでいるかを確認し、遅れがあれば調整する管理活動です。たとえば、建設工事の完成予定日を守るために進行状況をチェックします。
予算消化率：
計画された予算に対して、どれだけ費用が使われたかの割合です。たとえば、100万円の予算のうち50万円使った場合、消化率は50％です。
スケジュール：
作業やプロジェクトの予定計画のことです。たとえば、ソフトウェア開発の各工程の日程を表にまとめたものです。
対策
進捗管理の目的や役割を正確に理解することが重要です。スケジュールの把握と調整が基本であり、予算管理や責任追及など他の管理領域と区別して覚えましょう。具体例や身近なプロジェクトの進め方をイメージすると理解しやすくなります。
