問題
問97
PCのCPUに関する記述のうち、適切なものはどれか。
- 1GHzCPUの“1GHz”は、そのCPUが処理のタイミングを合わせるための信号を1秒間に10億回発生させて動作することを示す。
- 32 ビット CPUや64ビット CPUの“32”や“64”は、CPUの処理速度を示す。
- 一次キャッシュや二次キャッシュの“一次”や“二次”は、CPUがもつキャッシュメモリ容量の大きさの順位を示す。
- デュアルコア CPUやクアッドコア CPUの“デュアル”や“クアッド”は、CPUの消費電力を1/2, 1/4の省エネモードに切り替えることができることを示す。
[出典:ITパスポート試験 平成31年度春期 問97]
正解
正解は「ア」です。
解説
正解は「ア」です。CPUの性能を表す「クロック周波数」は、1秒間に処理のタイミングを合わせるための信号(クロック信号)が何回発生するかを示します。「1GHz」とは、1ギガヘルツと読み、1秒間に10億回(ギガは10の9乗を表します)のクロック信号が発生することを意味します。このクロック周波数が高ければ高いほど、CPUは1秒間により多くの処理を実行できるため、処理速度が速いと評価されます。
例えば、家電製品のリモコンが、ボタンを押したときにきちんと反応するかどうかは、内部のCPUが正しいタイミングで信号を受け取っているかどうかで決まります。1GHzは、その信号が1秒間に10億回も発生する速さである、ということです。
イ(32 ビット CPUや64ビット CPUの“32”や“64”は、CPUの処理速度を示す。):
「32ビット」や「64ビット」は、CPUが一度に処理できるデータ幅を示すものであり、処理速度そのものではありません。データ幅が広がることで、より大きなデータを効率的に扱えるようになりますが、直接的な処理速度(クロック周波数)とは異なります。例えるなら、一度に運べる荷物の量(データ幅)と、荷物を運ぶスピード(処理速度)は違う、ということです。
ウ(一次キャッシュや二次キャッシュの“一次”や“二次”は、CPUがもつキャッシュメモリ容量の大きさの順位を示す。):
「一次キャッシュ」や「二次キャッシュ」の「一次」「二次」は、キャッシュメモリの階層構造を示しており、CPUに近いほど「一次」、その次が「二次」となります。CPUに近いキャッシュほど高速ですが、容量は通常小さくなります。容量の大小を示すものではなく、アクセス速度の階層と考えるのが適切です。例えるなら、一次キャッシュはCPUの「手元にある小さなメモ帳」、二次キャッシュは「少し離れたところにある大きめのノート」といったイメージです。
エ(デュアルコア CPUやクアッドコア CPUの“デュアル”や“クアッド”は、CPUの消費電力を1/2, 1/4の省エネモードに切り替えることができることを示す。):
「デュアルコア」や「クアッドコア」は、CPUに搭載されている処理回路(コア)の数を示す言葉です。「デュアルコア」は2つのコア、「クアッドコア」は4つのコアが搭載されていることを意味し、これにより複数の処理を同時に実行できる「並列処理」の能力が高まります。消費電力の省エネモードを示すものではありません。例えるなら、デュアルコアは「2人」、クアッドコアは「4人」で作業をするイメージで、作業効率が上がりますが、省エネとは直接関係ありません。
難易度
この問題の難易度は普通です。CPUの基本的な性能指標に関する知識が問われています。それぞれの選択肢が何を意味するのかを正確に理解していれば、正解を導き出すことができます。ITパスポート試験で頻出するテーマなので、しっかり学習していれば、迷わずに解答できるでしょう。
用語補足
CPU (Central Processing Unit):
コンピュータの頭脳にあたる部分です。プログラムの命令を解読し、計算やデータの処理を実行します。例えば、人間が何かを考えたり計算したりするのと同じ役割をコンピュータで行っています。
クロック周波数 (Clock Frequency):
CPUが1秒間に処理を行うタイミングを刻む信号の回数を示します。単位はHz(ヘルツ)で表され、数値が大きいほどCPUの処理速度が速いことを意味します。例えば、時計の秒針がチクタクと刻む速さに例えられ、その速さが速いほど多くの作業をこなせます。
キャッシュメモリ (Cache Memory):
CPUと主記憶装置(メインメモリ)の間にある高速な小容量メモリです。CPUが頻繁に使うデータを一時的に保存し、処理速度を向上させます。例えるなら、机の上のメモ帳のようなもので、よく使う情報を手元に置いておくことで、いちいち本棚(メインメモリ)まで取りに行く手間を省くことができます。
デュアルコア/クアッドコア (Dual-core / Quad-core):
CPUに搭載されている処理回路(コア)の数を示す用語です。「デュアルコア」は2つのコア、「クアッドコア」は4つのコアがあることを意味し、コアの数が多いほど複数の処理を同時に行える能力(並列処理能力)が高まります。例えるなら、料理を一人でする(シングルコア)よりも、二人でする(デュアルコア)方が早く終わるのと同じです。
対策
CPUに関する問題はITパスポート試験のテクノロジ系でよく出題されます。クロック周波数、ビット数(データ幅)、キャッシュメモリの階層構造と役割、マルチコア(デュアルコア、クアッドコアなど)の意味を正確に理解しておくことが重要です。それぞれの用語がどのような目的で使われ、何を表すのかを区別できるよう、用語とその機能の関係性をしっかり学習しましょう。

