問題
問91
E-R図で表現するものはどれか。
- HDD内のデータの物理的な配置
- エンティティ同士の関係
- 処理の流れ
- 入力データ及び出力データ
[出典:ITパスポート試験 平成31年度春期 問91]
正解
正解は「イ」です。
解説
E-R図(Entity-Relationship Diagram)は、データベースを設計する際に用いられる図です。主に、システムが管理する「データの実体(エンティティ)」と、それらの実体同士がどのように関連しているかを示す「関係(リレーションシップ)」、そして実体のもつ「属性(アトリビュート)」を視覚的に表現します。
例えば、学校のシステムを考えるとき、「学生」と「科目」がエンティティになります。学生は複数の科目を履修し、科目は複数の学生によって履修されます。この「履修する」という関係をE-R図で表現することで、学生と科目の間にどのような関連があるのか、また、その関連がどのような性質を持つのか(1対多、多対多など)を明確にできます。つまり、E-R図はシステムが扱うデータの構造を理解し、設計するために非常に重要なツールであり、特にエンティティ(実体)間のつながりや関係性を表現することに特化しているのです。
ア(HDD内のデータの物理的な配置):
これは、データベースの物理設計やストレージ管理に関する内容であり、E-R図が扱う論理的なデータ構造とは異なります。
ウ(処理の流れ):
処理の流れは、フローチャートやUMLのアクティビティ図などで表現されるもので、E-R図の役割ではありません。
エ(入力データ及び出力データ):
入力データや出力データ自体を直接E-R図で表現するのではなく、それらのデータがどのようなエンティティや属性から構成されるかをE-R図で示します。
難易度
E-R図はITパスポート試験で頻出の基本的なデータベース知識です。概念を理解していれば比較的容易に正解できる問題と言えるでしょう。エンティティ、リレーションシップ、アトリビュートという3つの要素と、それぞれが何を表すのかを知っていれば、迷うことなく選択肢「イ」を選ぶことができます。
用語補足
E-R図 (Entity-Relationship Diagram):
データベースの設計で使われる図で、「実体(エンティティ)」「属性(アトリビュート)」「関係(リレーションシップ)」の3つの要素でデータの構造を表現します。例えば、ECサイトで「顧客」と「商品」という実体があり、「購入する」という関係を可視化するのに使われます。
エンティティ (Entity):
データベースで管理される情報の実体のことです。例えば、学校のシステムであれば「学生」や「教師」、「科目」などがエンティティになります。四角で表現されることが多いです。
リレーションシップ (Relationship):
エンティティ(実体)同士の関連性のことです。例えば、「顧客が商品を注文する」という場合、「顧客」と「商品」の間の「注文する」という関係がリレーションシップです。ひし形で表現されることが多いです。
属性 (Attribute):
エンティティが持つ具体的な情報や特徴のことです。例えば、「学生」というエンティティには、「学生ID」「氏名」「生年月日」などの属性があります。楕円で表現されることが多いです。
対策
E-R図に関する問題は、その基本的な構成要素(エンティティ、リレーションシップ、属性)と、それぞれが何を表現するのかを正確に理解しておくことが重要です。特に、E-R図がデータベースの論理的な設計に使われ、データ同士の関係性を視覚的に示すツールであることを押さえておきましょう。過去問題を繰り返し解き、図の読み方や記号の意味を覚えることが有効です。

