問題
問16
提案依頼書について,次の記述中のa~cに入る字句の適切な組合せはどれか。

[出典:ITパスポート試験 平成31年度春期 問16]
正解
正解は「ア」です。
解説
正解は「ア」です。提案依頼書(RFP:Request For Proposal)は、システム発注者が、システム開発を依頼するベンダ(供給者)に対して、必要なシステム要件や調達条件などを提示し、提案書の提出を求める文書です。 システム導入を検討する際、企業内でシステムの企画や管理を行う情報システム部門などが発注者となり、RFPを作成します。 そして、そのRFPを外部のシステム開発を行うベンダに対して発行します。 RFPには、ベンダが提案書を作成するために必要な情報、つまり「どのようなシステムを作ってほしいか」という詳細な要求事項であるシステム要件が中心となって記述されます。
したがって、a(提案依頼書を発行する側)は「情報システム部門」、b(提案依頼書を受け取り、提案を行う側)は「ベンダ」、c(提示される主な内容)は「システム要件」となり、組合せとして適切なのは「ア」となります。 例えるなら、家を建てたい施主(情報システム部門)が、工務店(ベンダ)に「どんな家にしたいか」(システム要件)を伝えて、見積もり(提案)を求める文書がRFPです。
イ(情報システム部門、利用部門、システム要件):
提案依頼書(RFP)は通常、発注者側(情報システム部門など)から外部のベンダに対して発行される文書であり、「利用部門」に対して発行するものではありません。
ウ(ベンダ、情報システム部門、システム導入実績):
ベンダが情報システム部門にRFPを提示するというのは、発注者と受注者の関係が逆転しており誤りです。また、RFPで提示されるのは「要件」であり「導入実績」ではありません。
エ(ベンダ、利用部門、システム導入実績):
RPFの発行者と受領者が逆であり(aがベンダでbが利用部門)、提示内容も要件ではなく導入実績となっており、誤りです。
難易度
本問は、システム開発における提案依頼書(RFP)の位置づけと、関わる主要な部門(発注者、受注者)を理解しているかを問う問題です。RFPが「発注者がベンダに提案を求める文書」であることを知っていれば、aとbの関係はすぐに絞り込めます。さらに、RFPで提示する主要な情報が「何を求めているか」を示すシステム要件であることを理解していれば、正解にたどり着くことができます。初心者にとっては、システム開発の流れとRFPの役割をセットで学習することが重要です。
用語補足
提案依頼書 (RFP):
システムの発注者が、開発を依頼するベンダに対し、システムの目的、必要な機能、納期、予算などの要件を記載し、それに基づいた提案を求める文書です。
ベンダ:
システム開発やITサービスを提供する企業や組織のことです。発注者からのRFPに基づき、実現可能なシステム構成や費用、スケジュールなどを提案します。
情報システム部門:
企業内で情報システム全般の企画、開発、導入、運用、保守などを担う部門です。RFP作成やベンダ選定の中心的な役割を果たします。
システム要件:
新しいシステムに求められる機能や性能、制約条件などを具体的に定義したものです。RFPにはこの要件が詳細に記述されます。
対策
RFPはシステム開発の初期段階で非常に重要な文書です。誰が(発注者:情報システム部門など)、誰に(受注者:ベンダ)、何を(要件)伝えるための文書なのかという「関係性」を明確に理解することがポイントです。また、RFPと似た文書として、要件定義書や提案書などがありますが、それぞれの文書の目的と作成主体を区別して覚えておきましょう。

