問題
問11
Xさんは、デジタルカメラで撮影した画像を記録媒体に保管し、その記録媒体をプリンタに差し込んで印刷を行った。その際、デジタルカメラのメーカを意識することなく印刷することが可能であった。このことは、画像データに関するどのような技術的前提によるものであるか。
- コモディティ化
- ネットワーク化
- 標準化
- ユビキタス化
[出典:ITパスポート試験 平成31年度春期 問11]
正解
正解は「ウ」です。
解説
正解は「ウ」の標準化です。標準化とは、製品の仕様や品質、またはそれらを扱うための手続きやルールなどを、国や業界、あるいは国際的に統一することを意味します。この問題では、Xさんがデジタルカメラで撮影した画像を記録媒体に保存し、その媒体をプリンタに差し込んだだけで、カメラのメーカーに関係なく印刷ができた、という点が重要です。これは、デジタルカメラが生成する画像データ(例えばJPEG形式など)のフォーマットや、記録媒体(例えばSDカードなど)の読み書き方法が、業界全体で統一された規格(標準)に従っているため、異なるメーカーの機器間でも互換性が保たれているからです。
もし標準化されていなければ、特定のメーカーのカメラで撮影した画像は、そのメーカーのプリンタでしか印刷できない、といった不便が生じてしまいます。例えば、家庭で使うコンセントの形状や電圧が世界中で統一されていれば、どの国に行っても同じ電化製品が使えます。これと同じように、画像データや記録媒体が標準化されているおかげで、利用者は機器のメーカーを気にすることなく、自由に組み合わせて利用できるのです。この相互利用性を実現するための技術的な前提が「標準化」にあたります。
ア(コモディティ化):
コモディティ化とは、高付加価値であった製品やサービスが普及することで、品質や機能に差がなくなり、一般化・低価格化する現象のことです。メーカーを意識しないこととは直接関係しません。
イ(ネットワーク化):
ネットワーク化とは、複数の機器やシステムが通信回線で接続され、情報や資源を共有できる状態になることです。この問題では、記録媒体を介したデータのやり取りの話であり、ネットワーク接続の有無とは関係ありません。
エ(ユビキタス化):
ユビキタス化とは、「いつでも、どこでも」情報機器やネットワークが利用できる状態になることを指します。カメラとプリンタの互換性の話とは目的が異なります。
難易度
この問題は、IT分野の基礎知識である「標準化」の意味を理解しているかを問う問題です。初学者にとっては、コモディティ化やユビキタス化といった関連用語と混同しやすいかもしれませんが、メーカーを意識せず使えるというキーワードから、共通のルールである「標準化」を導き出せるかがポイントとなります。難易度は比較的易しい部類に入りますが、IT用語の正確な定義を理解している必要があります。
用語補足
標準化:
製品の仕様、品質、手続きなどを統一し、互換性や効率を向上させること。例として、世界中の鉄道の線路幅(軌間)が統一されていれば、どの車両でも同じ線路を走れるようになります。
コモディティ化:
製品やサービスが市場に浸透し、機能や品質に大きな差がなくなり、競争が価格中心になること。例として、かつては高価だったパソコンが、今ではどこでも安価に手に入るようになった現象などが挙げられます。
ネットワーク化:
コンピュータや機器を通信回線で接続し、情報の共有や相互利用を可能にすること。例として、インターネットに接続して、離れた場所にある友人とデータをやり取りすることが挙げられます。
ユビキタス化:
必要な情報システムやネットワークが、いつでも、どこでも、意識することなく利用できる状態になっていること。例として、Suicaなどの交通系ICカードをかざすだけで改札を通れる仕組みが挙げられます。
対策
この種の問題に対応するためには、ITパスポートで頻出する主要なIT用語(標準化、コモディティ化、ユビキタス化など)について、それぞれの定義と目的を明確に理解することが重要です。特に、問題文中の「メーカを意識することなく」という表現が、互換性や相互運用性を実現する「標準化」を指していることを即座に判断できるように、過去問を通じて語彙力を高める対策が有効です。

