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ITパスポート試験 平成30年度春期 [問4] 過去問解説

問題

問4

企業の情報システム戦略で明示するものとして、適切なものはどれか。

  • IT ガバナンスの方針
  • 基幹システムの開発体制
  • ベンダ提案の評価基準
  • 利用者の要求の分析結果

[出典:ITパスポート試験 平成30年度春期 問4]

正解

正解は「」です。

解説

 正解は「IT ガバナンスの方針」です。情報システム戦略とは、企業の経営戦略を実現するために、情報システムをどのように活用していくかを定めた長期的な計画のことです。この戦略の中で、ITガバナンスの方針を明確にすることは非常に重要です。ITガバナンスとは、企業がITを効果的に活用し、企業価値を最大化するための組織的な仕組みや体制、意思決定プロセスを指します。

 例えば、会社全体でIT投資の優先順位をどう決めるか、ITリスクにどう対応するか、情報システム部門と各事業部門がどのように連携するかといった基本的な考え方を定めるのがITガバナンスの方針です。これにより、ITが経営目標達成に貢献し、リスクを適切に管理できるようになります。

イ(基幹システムの開発体制):
 基幹システムの開発体制は、情報システム戦略を具体的に実行する上での詳細な計画の一部であり、戦略そのものではありません。
ウ(ベンダ提案の評価基準):
 ベンダ提案の評価基準は、情報システム導入プロジェクトにおける具体的な選定プロセスの一部であり、戦略の全体像を示すものではありません。
エ(利用者の要求の分析結果):
 利用者の要求の分析結果は、個別のシステム要件定義やプロジェクト計画を立てる際のインプットであり、企業全体の情報システム戦略を明示するものではありません。

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難易度

 この問題の難易度は、ITパスポート試験のストラテジ系の基礎知識を問うものであり、比較的易しいと言えます。ITガバナンスの概念を理解していれば、迷うことなく正解にたどり着けるでしょう。情報システム戦略の目的や範囲を把握しているかどうかがポイントになります。

用語補足

情報システム戦略:
 企業が経営目標を達成するために、情報技術(IT)をどのように活用していくかを定めた長期的な計画や方針のことです。例えば、新しいシステムを導入して業務を効率化する、顧客サービスを向上させるためにWebサイトを強化するといった、ITに関する会社の全体的な進むべき道を指します。

ITガバナンス:
 企業がITを効果的かつ効率的に利用し、企業価値を高めるための仕組みや体制のことです。IT投資の意思決定、リスク管理、情報セキュリティなど、ITに関する経営層の責任と統制を示します。会社のIT利用が、会社のルールや目標に沿っているかを管理するようなものです。

基幹システム:
 企業活動の根幹となる業務(生産管理、販売管理、会計など)を支える情報システムのことです。これが止まると業務が機能しなくなる、非常に重要なシステムです。例えば、銀行の預金システムや製造業の生産ライン管理システムなどがこれにあたります。

ベンダ提案:
 企業が情報システムの導入や開発を外部のIT企業(ベンダ)に依頼する際に、ベンダから提供されるシステムの内容、費用、スケジュールなどに関する提案書のことです。例えば、新しい会計システムを導入したい会社に対して、IT企業が「このシステムならこんな機能があり、これくらいの費用で提供できます」と示す提案書を指します。

対策

 この問題は、企業の情報システム戦略の「目的」と「内容」を理解しているかが問われます。情報システム戦略は、経営戦略を実現するためのIT活用計画であり、その根幹にはITガバナンスの方針が存在します。選択肢の中には、戦略そのものではなく、戦略を実行する上での具体的な「手段」や「プロセス」に関するものが含まれているため、両者の違いを明確に区別することがポイントです。日頃からIT用語の定義だけでなく、それが企業のどの階層やフェーズに関わる概念なのかを意識して学習すると良いでしょう。


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