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ITパスポート試験 平成30年度春期 [問29] 過去問解説

問題

問29

航空会社A社では、経営戦略を実現するために、バランススコアカードの四つの視点ごとに戦略目標を設定した。bに該当するものはどれか。ここで、a~dはア~エのどれかに対応するものとする。

  • 学習と成長の視点
  • 業務プロセスの視点
  • 顧客の視点
  • 財務の視点

[出典:ITパスポート試験 平成30年度春期 問29]

正解

正解は「」です。

解説

 正解は「ウ:顧客の視点」です。バランススコアカード(BSC)は、企業の戦略目標達成度を評価するためのフレームワークで、通常「財務の視点」「顧客の視点」「業務プロセスの視点」「学習と成長の視点」の四つの視点から戦略目標を設定します。設問の「b:競合路線内での最低料金の提供」は、顧客がサービスを選ぶ上で重要な要素であり、顧客満足度や顧客獲得に直結する目標です。

 例えば、航空会社であれば、お客様が「この航空会社は他社よりも安い料金で利用できるから選ぼう」と感じてもらえるような料金設定を目指すことになります。このように、顧客から見てどのような価値を提供するか、顧客満足度を向上させるにはどうすれば良いかといった目標は「顧客の視点」に分類されます。そのため、bの戦略目標は顧客の視点に該当します。

ア(学習と成長の視点):
 「学習と成長の視点」は、組織が将来にわたって成長し続けるために必要な能力(人材育成、技術革新など)に関する目標です。設問の「競合路線内での最低料金の提供」は、直接的には顧客への提供価値に関する目標であり、学習や成長の能力開発とは異なります。
イ(業務プロセスの視点):
 「業務プロセスの視点」は、効率的で高品質なサービスを提供するための社内業務の改善に関する目標です。例えば、「機体の実稼働時間の増加」のように、オペレーションの効率化や品質向上を目指すものが該当します。最低料金の提供は、業務プロセスを改善した結果として実現されるかもしれませんが、目標そのものは顧客価値に焦点を当てています。
エ(財務の視点):
 「財務の視点」は、企業の利益や売上など、金銭的な成果に関する目標です。設問の「a:利益率の向上」がこれに該当します。最低料金の提供は、財務に影響を与える要素ですが、目標の直接的な内容は顧客の選択基準に焦点を当てているため、財務の視点とは異なります。

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難易度

 この問題の難易度は比較的「易しい」と感じます。バランススコアカードの基本的な四つの視点とその内容を理解していれば、対応する戦略目標を正しく選択できるためです。特に、それぞれの視点が企業活動のどの側面に焦点を当てているかを、具体的な例と結びつけて学習しておくと、迷うことなく正解にたどり着けるでしょう。ITパスポート試験では頻出のテーマなので、確実に得点したい問題です。

用語補足

バランススコアカード (BSC):
 バランススコアカード(BSC)は、企業の戦略目標達成度を、財務だけでなく、顧客、業務プロセス、学習と成長という4つの視点から評価・管理するための経営管理手法です。例えば、単に「売上を増やす」という財務目標だけでなく、「顧客満足度を高める」「新しい商品を開発する」「社員のスキルを向上させる」といった目標も同時に設定し、バランス良く達成を目指します。

財務の視点:
 財務の視点とは、企業の金銭的なパフォーマンスに関する目標を設定するバランススコアカードの視点の一つです。具体的には、売上高の増加、利益率の向上、コスト削減などが含まれます。例として、会社の目標が「利益率を10%上げる」であれば、これは財務の視点に該当します。

顧客の視点:
 顧客の視点とは、顧客に対してどのような価値を提供し、顧客満足度をどのように高めるかに関する目標を設定するバランススコアカードの視点の一つです。例えば、「顧客からの問い合わせへの対応時間を短縮する」「新製品開発で顧客のニーズを満たす」「競合他社より魅力的な価格で商品を提供する」といった目標がこれに当たります。

戦略目標:
 戦略目標とは、企業が長期的なビジョンや経営戦略を実現するために設定する具体的な目標のことです。例えば、「来期までに市場シェアを5%拡大する」「顧客満足度を90%にする」「新しい技術を導入する」などが戦略目標になります。これらは、企業が進むべき方向を示し、日々の業務の指針となります。

対策

 この問題を解くためのポイントは、バランススコアカードの四つの視点(財務、顧客、業務プロセス、学習と成長)それぞれの定義と、各視点がどのような戦略目標と結びつくかを理解することです。特に、設問のように具体的な目標が提示された場合に、それがどの視点に分類されるかを判断できるよう、各視点の意味を具体的な例と合わせて把握しておきましょう。過去問を繰り返し解き、各視点に対応する目標のパターンを覚えることが重要です。


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