問題
問52
サービスデスクが行うこととして、最も適切なものはどれか。
- インシデントの根本原因を排除し、インシデントの再発防止を行う。
- インシデントの再発防止のために、変更されたソフトウェアを導入する。
- サービスに対する変更を一元的に管理する。
- 利用者からの問合せの受付けや記録を行う。
[出典:ITパスポート試験 平成29年度春期 問52]
正解
正解は「エ」です。
解説
サービスデスクは、ITサービスに関する利用者からの問い合わせや要求を一元的に受け付ける窓口の役割を担っています。これは、まるで会社の「総合案内所」のようなものです。利用者がシステムに関して困ったとき、例えば「パソコンが起動しない」「ソフトウェアの使い方が分からない」といった問題が発生した際に、まずサービスデスクに連絡します。
サービスデスクでは、これらの問い合わせを記録し、初期対応を行うことで、利用者の問題を迅速に解決したり、適切な専門部署へとスムーズに連携したりします。これにより、利用者の利便性を高め、ITサービスの安定稼働を支援することが主な役割です。
ア(インシデントの根本原因を排除し、インシデントの再発防止を行う。):
インシデントの根本原因分析と再発防止は、問題管理(Problem Management)の役割であり、サービスデスクの直接的な業務ではありません。サービスデスクはインシデントの記録と初期対応が主な業務です。
イ(インシデントの再発防止のために、変更されたソフトウェアを導入する。):
変更されたソフトウェアの導入は変更管理(Change Management)の領域であり、インシデントの再発防止は問題管理が担う業務です。サービスデスクはこれらのプロセスの実行者ではありません。
ウ(サービスに対する変更を一元的に管理する。):
サービスに対する変更を一元的に管理するのは、変更管理(Change Management)の役割です。サービスデスクは変更の計画や管理は行いません。
難易度
この問題はITIL(ITサービスマネジメント)におけるサービスデスクの基本的な役割を問うものであり、ITパスポート試験の初学者にとっても比較的理解しやすいレベルです。選択肢もサービスデスクの主要な業務とその他のITILプロセスを区別しやすいように構成されているため、基礎知識があれば正解を導きやすいでしょう。ITILの各プロセスの役割を明確に把握していれば、自信を持って解答できる問題です。
用語補足
サービスデスク:
ITサービスに関する利用者からの問い合わせや要求を一元的に受け付ける窓口です。例えば、パソコンが故障したときに最初に電話するサポート窓口のような役割を果たします。
インシデント:
ITサービスの予期せぬ中断や品質の低下を指します。例えば、ウェブサイトにアクセスできなくなった、プリンタが印刷できなくなった、といった状況がこれに該当します。
問題管理:
ITサービスの問題管理とは、インシデントの根本原因を特定し、その再発を防止するためのプロセスです。例えば、ウェブサイトの障害が特定のサーバーのバグによるものだと突き止め、そのバグを修正する活動を指します。
変更管理:
ITサービスの構成要素(ハードウェア、ソフトウェアなど)に変更を加える際に、その影響を評価し、承認し、計画的に実施・管理するプロセスです。例えば、システムに新しいバージョンのソフトウェアを導入する際の計画と実行などがこれに該当します。
対策
この問題を解くためのポイントは、ITIL(ITサービスマネジメントのフレームワーク)における各プロセスの役割と目的を正確に理解することです。特に、サービスデスク、インシデント管理、問題管理、変更管理といった主要なプロセスについては、それぞれの業務範囲と責任を明確に区別できるように学習することが重要です。それぞれのプロセスがどのような課題に対応し、どのような活動を行うのかを具体的にイメージしながら覚えることで、応用問題にも対応できるようになります。

