問題
問78
300×600ドットで構成され、1画素の情報を記録するのに24ビットを使用する画像データがある。これを150×300ドットで構成され、1画素の情報を記録するのに8ビットを使用する画像データに変換した。必要な記憶容量は何倍になるか。
- 1/12
- 1/6
- 1/4
- 1/2
[出典:ITパスポート試験 平成28年度秋期 問78]
正解
正解は「ア」です。
解説
この問題は、画像データの記憶容量の計算に関するものです。記憶容量は「画素数 × 1画素あたりのビット数」で求められます。まず、元の画像データと変換後の画像データの記憶容量をそれぞれ計算しましょう。
【元の画像データ】
- 画素数:300ドット × 600ドット = 180,000画素
- 1画素あたりのビット数:24ビット
- 元の記憶容量:180,000画素 × 24ビット
【変換後の画像データ】
- 画素数:150ドット × 300ドット = 45,000画素
- 1画素あたりのビット数:8ビット
- 変換後の記憶容量:45,000画素 × 8ビット
次に、必要な記憶容量が元の何倍になるかを計算します。これは「変換後の記憶容量 ÷ 元の記憶容量」で求められます。
計算式は (45,000 × 8) ÷ (180,000 × 24) となります。
この計算をよりシンプルにするために、それぞれの比率で考えてみましょう。
- 画素数の比率:(150 × 300) ÷ (300 × 600) = (150/300) × (300/600) = (1/2) × (1/2) = 1/4
- 1画素あたりのビット数の比率:8ビット ÷ 24ビット = 1/3
最終的な記憶容量の比率は、これらの比率を掛け合わせたものになります。
1/4 × 1/3 = 1/12
したがって、変換後の必要な記憶容量は元の記憶容量の1/12倍になります。これは、元の高画質の写真(データ量が多い)を、解像度を下げて色数を減らした低画質の写真(データ量が少ない)に変換したと考えると分かりやすいでしょう。
イ(1/6):
1/6という値は、画素数の比率1/4とビット数の比率1/3を別々に計算し、誤って加算したり、一部を無視したりした場合に考えられます。記憶容量は画素数とビット数の積で計算されるため、それぞれの比率も掛け合わせる必要があります。
ウ(1/4):
1/4は、画素数が半分(150/300)と半分(300/600)になったことによる画素数全体の比率(1/2 × 1/2 = 1/4)のみを考慮した値です。1画素あたりのビット数が24ビットから8ビットに減少したことによる容量削減が考慮されていません。
エ(1/2):
1/2という値は、画素数の縦か横のどちらか一方の比率のみを考慮した場合や、ビット数の比率のみを単純に考慮した場合に考えられます。画像全体の記憶容量は、総画素数と1画素あたりのビット数の両方で決定されるため、全ての変更要素を正しく計算に含める必要があります。
難易度
この問題は、画像データの記憶容量の計算に関する基本的な知識を問うもので、ITパスポート試験のテクノロジ系で頻出する計算問題の一つです。計算自体は掛け算と割り算が中心で複雑ではありませんが、画素数と1画素あたりのビット数の両方を考慮する必要があるため、それぞれの比率を正しく導き出し、掛け合わせるステップを理解しておくことが重要です。初学者にとっては、どの要素を計算に含めるかを判断する点で、やや注意が必要な中程度の難易度と言えるでしょう。
用語補足
画素 (Pixel):
デジタル画像を構成する最小単位の点のことで、ピクセルとも呼ばれます。テレビ画面やスマートフォンのディスプレイをよく見ると、小さな色の点の集まりで絵ができていますが、その一つ一つが画素です。画素の数が多いほど、より詳細で滑らかな画像になります。
ドット (Dot):
デジタル画像や印刷物における点の単位です。画面上の画像の細かさを表す「dpi(dots per inch)」などで使われます。画素と似ていますが、画素が画像の最小構成要素を指すのに対し、ドットは表示や印刷の物理的な点の密度を示すことが多いです。例えば、プリンターの性能を表す際にも「ドット」が使われます。
ビット (Bit):
コンピュータが扱う情報の最小単位で、「0」か「1」の2つの状態を表します。例えば、1画素が8ビットで表現される場合、2の8乗、つまり256色のいずれかの色を表すことができます。ビット数が多いほど、より多くの色や階調(色の濃淡)を表現できるようになり、より自然な画像になります。
記憶容量 (Storage Capacity):
データやファイルを保存できる量を指します。ハードディスクやUSBメモリ、スマートフォンのストレージなどでよく使われる単位で、KB(キロバイト)、MB(メガバイト)、GB(ギガバイト)、TB(テラバイト)などがあります。この問題では、画像データがどれくらいの容量を占めるかを計算しています。
対策
画像データの記憶容量計算問題は、ITパスポート試験でよく出題されます。この問題を確実に解くためには、「総画素数 × 1画素あたりのビット数」という基本公式をしっかりと覚えることが出発点です。その上で、解像度(ドット数)が変更された場合は縦横それぞれの比率を掛け合わせ、1画素あたりのビット数(色数)が変更された場合はその比率も掛け合わせるという、複数の変更要素を統合して計算する練習を積むことが重要です。計算ミスを防ぐためにも、各ステップで丁寧に計算し、比率で考える習慣をつけると良いでしょう。

