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ITパスポート試験 令和8年度 [問82] 過去問解説

問題

問82

ニューラルネットワークの学習に用いられるバックプロパゲーションで行われていることはどれか。

  • 各ノードの重みを調整して、誤差を小さくする。
  • 各ノードの重みを調整して、最適な活性化関数を選択する。
  • ノードの数を変更して、誤差を小さくする。
  • ノードの数を変更して、処理速度を高める。

[出典:ITパスポート試験 令和8年度 問82]

正解

正解は「」です。

解説

 正解は「各ノードの重みを調整して、誤差を小さくする」です。バックプロパゲーション(誤差逆伝播法)は、AIが「学習」する際の中核となる非常に重要な仕組みです。AIが予測した答えと、実際の正解との間にある「ズレ(誤差)」を計算し、その誤差情報を出力側から入力側へと逆向きに伝えていくことで、各ノードの繋がりの強さである「重み」を少しずつ修正していきます。これを何度も繰り返すことで、予測の精度を徐々に高めていくのです。

 例えば、弓道の練習をイメージしてみてください。矢を射た結果、的の少し左に外れたなら、次は少し右を狙うように腕の角度を調整しますよね。この「外れた分(誤差)」を確認して「狙い(重み)」を調整するフィードバックの作業が、まさにバックプロパゲーションにあたります。

 このように、失敗から学び、次はもっとうまくできるように内部の数値を微調整する機能こそが、現代のAI(ディープラーニング)が賢くなるための鍵となっています。ですので、誤差を最小限にするために重みを調整するという説明が正解となります。

イ(各ノードの重みを調整して、活性化関数を選択):
 活性化関数はモデルの設計段階で人間が決定する関数の形式であり、バックプロパゲーションによる学習プロセスで関数そのものを選択することはありません。
ウ(ノードの数を変更して、誤差を小さくする):
 バックプロパゲーションは既存のネットワーク構造の中にある「重み」というパラメータを調整する手法です。学習中にノード(構造)の数を増減させることはありません。
エ(ノードの数を変更して、処理速度を高める):
 ノード数の変更はネットワーク構成の見直しにあたります。本手法はあくまで計算誤差をフィードバックして、予測の正確性を向上させることが目的です。

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難易度

 AI(人工知能)に関する専門用語の正確な理解が求められます。初学者の方にとって「バックプロパゲーション」という単語は難解に聞こえるかもしれませんが、近年のITパスポート試験ではAI分野の出題が非常に増えているため、避けては通れない頻出用語です。「誤差を逆向きに伝えて重みを直す」というイメージさえ掴めていれば、迷わず解答できるサービス問題と言えます。

用語補足

ニューラルネットワーク:
 人間の脳にある神経細胞(ニューロン)の仕組みをコンピュータ上で模した仕組みです。複雑なデータのパターンを見つけ出すのが得意です。

重み:
 情報の重要度を調整する「音量のつまみ」のような数値です。学習によってこの数値を大きくしたり小さくしたりすることで、正しい判断ができるようになります。

活性化関数:
 受け取った信号を次のノードに渡す際、どのような強さで出力するかを決める計算式です。スイッチを「ON」にするか決める役割を持っています。

ディープラーニング:
 ニューラルネットワークを何層にも重ねて、より高度で複雑な判断ができるようにした技術です。写真の判別や翻訳など、身近なAIに使われています。

対策

 この問題を攻略するポイントは、AIが「学習する」とは具体的に何をすることなのかを把握することです。キーワードは「誤差」「逆伝播」「重みの更新」の3つです。バックプロパゲーションを「出力結果から逆算して、中の数値を微調整する反省会」のように捉えておくと、記憶に定着しやすくなります。図解が載っているテキストを活用して、データの流れる方向を視覚的に理解しておきましょう。


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