問題
問7
製品やサービスの価値を機能とコストの関係で把握し,価値の向上をはかる“バリューエンジニアリング”という手法がある。バリューエンジニアリングにおける価値,機能,コストの関係を示すものとして,適切なものはどれか。
- 価値=機能/(コスト+機能)
- 価値=機能/コスト
- 価値=機能×コスト
- 価値=コスト/機能
[出典:ITパスポート試験 令和8年度 問7]
正解
正解は「イ」です。
解説
正解は「価値=機能/コスト」です。バリューエンジニアリング(VE)とは、製品やサービスの「価値」を、それが持っている「機能」と、それを得るために必要な「コスト(費用)」の比率で表す管理手法です。この考え方は、私たちの日常生活でよく使われる「コストパフォーマンス(コスパ)」という言葉に非常によく似ています。
例えば、1,000円のお弁当(コスト)を想像してみてください。そのお弁当の中身が非常に豪華で美味しく、栄養満点(高い機能)であれば、私たちは「このお弁当は価値が高い」と感じます。逆に、同じ1,000円でも中身が乏しければ「価値が低い」と感じるはずです。この関係を数式で表すと、分母にコスト、分子に機能を置くことで、コストが下がるか機能が上がれば、全体の数値である「価値」が大きくなることがわかります。
つまり、最小限のコストで最大限の機能を実現し、顧客の満足度を高めることがバリューエンジニアリングの目的です。この公式を覚える際は「支払ったお金に対して、どれだけの役割を果たしてくれるか」という視点を持つと、非常に理解しやすくなります。
ア(価値=機能/(コスト+機能)):
分母に機能が含まれており、コストと機能の純粋な比率を算出するバリューエンジニアリングの定義式とは異なります。
ウ(価値=機能×コスト):
コストが増えるほど価値も高くなる計算になってしまい、「安くて良いもの」を目指す本来の考え方と矛盾するため誤りです。
エ(価値=コスト/機能):
機能が高まるほど価値の数値が小さくなって(下がって)しまう逆の関係になっており、公式の定義として不適切です。
難易度
初心者の方でも非常に解きやすい問題です。バリューエンジニアリングの基本公式は、ITパスポートのストラテジ系科目において非常に頻出の知識です。数式そのものを丸暗記していなくても、「コスパが良い=機能が高くて価格が安い」という日常の感覚を数式に当てはめることで、論理的に正解を導き出すことが可能です。確実に得点しておきたいサービス問題の一つと言えます。
用語補足
バリューエンジニアリング:
製品やサービスの「価値」を、機能とコストの関係から分析して向上させる手法です。安くて良いものを作るための知恵です。
機能:
製品やサービスが果たすべき「役割」や「働き」のことです。例えば、スマートフォンの機能には「通話できる」「写真が撮れる」などがあります。
コスト:
製品を作ったりサービスを提供したりするために必要な「費用」のことです。材料費や人件費、開発費などがこれに含まれます。
ストラテジ系:
ITパスポート試験の区分の一つで、経営戦略や法務、ビジネス用語に関する問題のことです。企業活動の仕組みを学びます。
対策
まずは「価値 = 機能 / コスト」という公式をしっかり覚えましょう。試験対策としては、価値を向上させる4つのパターン(機能を上げてコストを維持、機能を維持してコストを下げる、機能を大幅に上げてコストも少し上げる、機能を上げてコストを下げる)も併せて理解しておくと、より複雑な応用問題が出題された際にも自信を持って解答できるようになります。

