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ITパスポート試験 令和8年度 [問24] 過去問解説

問題

問24

コーポレートガバナンスの説明として,適切なものはどれか。

  • 株主を始めとした利害関係者による経営者への監視や監督を中心とした,企業活動を律する枠組みのこと
  • 企業が活動を行う上で必要な資本の調達のこと
  • 企業の理念や特性を,統一されたイメージやデザインなどで発信し,企業のブランド価値の向上を図ること
  • 競合他社では提供が不可能な価値をもたらす,企業が有する独自のスキルや技術のこと

[出典:ITパスポート試験 令和8年度 問24]

正解

正解は「」です。

解説

 正解は「ア」です。コーポレートガバナンスとは、日本語で「企業統治」と訳されます。これは、企業が不正を行うことなく、社会のルールを守りながら健全な経営を行うために、株主や顧客などの利害関係者が経営者を監視・監督する仕組みを指します。会社が経営者個人の利益のために勝手な判断をしたり、不正を隠蔽したりするのを防ぐための「企業の自浄作用」とも言えます。

 例えば、学校の生徒会やスポーツの試合で、審判がルール違反を厳しくチェックするように、会社が正しい方向に進んでいるかを外側の目(株主など)からチェックする制度のことです。この仕組みがしっかり整っていることで、企業の透明性が高まり、投資家や社会からの信頼を得ることができます。

 選択肢アは、まさにこの「利害関係者による経営者への監視や監督」という本質を捉えた説明であるため、正解となります。会社を私物化させず、みんなが納得できる形で運営するための「外部からの監視ルール」と考えると分かりやすいでしょう。

イ(企業が活動を行う上で必要な資本の調達のこと):
 これは「財務(ファイナンス)」や「資金調達」の説明です。事業を動かすためのお金を集める行為であり、ガバナンスのような管理体制を指す言葉ではありません。
ウ(企業の理念や特性を,統一されたイメージやデザインなどで発信し…):
 これは「コーポレート・アイデンティティ(CI)」の説明です。ロゴやデザインを統一して企業イメージを世間に定着させるブランディング手法のことです。
エ(競合他社では提供が不可能な価値をもたらす,独自のスキルや技術…):
 これは「コアコンピタンス」の説明です。他社が簡単に真似できない、その企業特有の強みや競争力の源泉となる技術などを指します。

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難易度

 ITパスポート試験の「ストラテジ系(経営戦略)」分野では、ほぼ毎回と言っていいほど出題される非常に重要な用語です。言葉の意味がシンプルで、他の選択肢の内容も別の明確な用語(CIやコアコンピタンスなど)を指しているため、基本用語の暗記さえできていれば、初心者の方でも迷うことなく確実に正解を導き出せる、得点源にしやすい問題と言えます。

用語補足

ステークホルダー:
 企業に対して利益や損失の影響を受けるすべての利害関係者のことです。具体的には株主、従業員、顧客、取引先、地域社会などがこれに当たります。

コーポレートアイデンティティ:
 企業の個性を統一したロゴや色などで表現し、社内外に印象づける活動です。例えば、有名なカフェの緑色のロゴを見ればすぐにその店だとわかるのもCIの効果です。

コアコンピタンス:
 競合他社が真似できない、その企業独自の圧倒的な強みのことです。例えば、特定のメーカーにしか作れない精密なセンサー技術などがこれに該当します。

コンプライアンス:
 「法令遵守」を意味し、企業が法律や社会的な倫理ルールを守って活動することです。残業代を正しく支払うことや、情報の漏洩を防ぐこともコンプライアンスの一環です。

対策

 対策としては、経営用語を単語帳形式で覚えることが有効です。特に「コーポレートガバナンス(外部からの監視)」と「コンプライアンス(法律を守る意識)」、「内部統制(社内の業務を正しく行う仕組み)」の3つは混同しやすいため、セットで違いを整理しておきましょう。「誰が、誰を、何の目的で管理するのか」という視点で覚えると、試験でひっかけ問題が出ても自信を持って回答できるようになります。


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