問題
問90
無線LANのセキュリティ対策に関する記述として、適切なものはどれか。
- APIは、複数のアクセスポイントをグループ化して管理するIDである。
- SSHは、アクセスポイントをステルス化することで無線LANネットワークを隠蔽する機能である。
- VPNは、アクセスポイントに登録したMACアドレスをもつ機器以外からの接続を拒否する機能である。
- WPA2は、WEPよりも高い信頼性をもつ、無線通信の暗号化技術である。
[出典：ITパスポート試験 令和7年度 問90]
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正解
正解は「エ」です。
解説
無線LANのセキュリティ対策では、通信内容の暗号化が非常に重要です。
選択肢エにあるWPA2は、「Wi-Fi Protected Access 2」の略で、無線LAN通信における暗号化プロトコルの一つです。WEP（Wired Equivalent Privacy）よりも格段にセキュリティが強化されており、AES（Advanced Encryption Standard）という強力な暗号方式を採用しています。そのため、WPA2は現代の無線LANセキュリティ対策として標準的に利用されています。
一方、選択肢アの「API」はプログラムのインターフェースに関する用語で、アクセスポイントのID管理とは関係ありません。選択肢イの「SSH（Secure Shell）」は主にリモートアクセス用の通信暗号化手段であり、無線LANのステルス化機能ではありません。
選択肢ウの「VPN（Virtual Private Network）」は安全な通信経路を確立する技術ですが、MACアドレスによる接続制限の機能は含まれません。 よって、正しい選択肢は「エ」です。
ア(APIは…):
APIはアプリケーション同士をつなぐインターフェースであり、無線LANの管理IDとは無関係です。
イ(SSHは…):
SSHは暗号化されたリモート接続用プロトコルであり、無線LANを隠蔽する機能とは関係ありません。
ウ(VPNは…):
VPNは暗号化されたトンネルを通じて通信を行う仕組みであり、MACアドレスによる接続拒否はVPNの機能ではありません。
難易度
本問題は無線LANの暗号化技術に関する基本知識を問うものであり、IT初心者でも用語の意味を一度学習していれば比較的容易に判断できる内容です。WEPとWPA2の違いを知っていれば確実に得点できるため、難易度は「やや易しい」と言えます。
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用語補足
WPA2：
無線LANで使われる暗号化方式の一つで、WEPに比べて強力な暗号化アルゴリズムAESを採用しており、セキュリティ面で優れています。
WEP：
古くからある無線LANの暗号化方式ですが、脆弱性が多く、現在では推奨されていません。
対策
無線LANの暗号化技術については、WEP、WPA、WPA2といった代表的な方式の特徴と違いをしっかり押さえておくことが重要です。特に、どの方式がより安全か、なぜWEPは推奨されないのかといった背景を理解しておくことで、確実に正解を導きやすくなります。
