問題
問80
AIにおいて、広範囲かつ大量のデータで訓練されたものであり、ファインチューニングなどによって文章生成AIのような様々な用途に適応できる特徴をもつものを何というか。
- アノテーション
- エキスパートシステム
- 基盤モデル
- 畳み込みニューラルネットワーク
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問80]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
基盤モデル(Foundation Model)とは、非常に大規模なデータで事前に学習され、多様なタスクに対応できるよう設計されたAIモデルのことを指します。
たとえば、ChatGPTや画像生成AIはこの基盤モデルをもとにして、用途に応じてファインチューニング(追加学習)されて特定の業務やサービスに使われます。基盤モデルは、汎用的な知識や言語能力を学習しており、文章生成・要約・翻訳・分類など、複数の処理に応用可能です。
設問では、「広範囲かつ大量のデータで訓練され、様々な用途に適応できる特徴を持つAI」とあることから、この説明に最も合致するのは「基盤モデル」です。近年のAIサービスでは、この基盤モデルを土台にして、様々な応用が進められています。
ア(アノテーション):
AIに学習データを与える際の「ラベル付け」のことを指し、AIの仕組みそのものではありません。
イ(エキスパートシステム):
専門家の知識をルールベースで再現する従来型のAIであり、大量データによる学習や汎用性はありません。
エ(畳み込みニューラルネットワーク):
主に画像認識に使われるAIモデルで、自然言語処理や幅広いタスクに対応する基盤モデルとは異なります。
難易度
この問題は、最近のAI技術に関する基本的な理解を問う問題であり、特に話題の生成AIや大規模言語モデル(LLM)に触れたことがあれば容易に解ける内容です。基礎的な知識で解答できるため、難易度はやや易しめです。
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用語補足
基盤モデル:
汎用的な知識を学習したAIの土台となるモデルで、文章生成や画像認識など多用途に対応できる。例:GPT、BERTなど。
ファインチューニング:
既存のAIモデルを特定の用途に合わせて再学習させる手法。例:一般的なGPTを法律専門に調整するなど。
対策
AI分野では最新のトレンドとして「基盤モデル」や「生成AI」に関する用語が多く登場します。ニュースや身近なAIサービスに興味を持ち、言葉の意味と事例を結びつけて覚えることで、関連問題にも強くなります。ChatGPTなどの実例に触れるのも有効です。