問題
問76
商品の税込価格を計算する表計算のワークシートがある。セルB1には消費税率が入力されており、セルB4～B6には税抜価格が入力されている。セルC4～C6に税込価格を表示するために、セルC4に式を入力し、セルC5、C6に複写する。セルC4に入力する式はどれか。ここで、セルB1は、パーセント形式で表示している。
- B$4＊(1＋B$1)
- B$4＊(1＋B1)
- B4＊(1＋B$1)
- B4＊(1＋B1)
[出典：ITパスポート試験 令和7年度 問76]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
この問題は、表計算ソフトにおいて、税抜価格から税込価格を求める式を正しく設定できるかを問うものです。税込価格は「税抜価格 × (1 + 消費税率)」で計算できます。
セルB4には税抜価格（例：200円）、セルB1には消費税率（10%）が入力されています。ここで、B列の価格に対して固定された消費税率（B1）を参照するためには、B1を複写しても変化しないように「絶対参照」で表す必要があります。B1を絶対参照にするには、行番号の前に「$」を付け「B$1」とします。
さらに、税抜価格はC4→C5→C6に複写するので、対象の税抜価格セル（B4）は固定してはいけません。よって式は「B4 × (1 + B$1)」となります。この形式ならB列の価格セルだけがずれ、消費税率は固定されるので正しい計算ができます。したがって、正解は「ウ」です。
ア(B$4＊(1＋B$1)):
B4が絶対参照されているため、C5・C6にコピーしたときにB4のままとなり、他の行の商品が正しく計算されません。
イ(B$4＊(1＋B1)):
税抜価格B4が固定され、税率B1が相対参照となってしまうため、コピー時に税率の参照先がずれてしまい正しく計算できません。
エ(B4＊(1＋B1)):
B1が相対参照なので、C列にコピーするとB2、B3とずれてしまい、税率が正しく参照されません。
難易度
表計算ソフトでの相対参照と絶対参照の違いを理解していれば解ける問題で、IT初心者には少し難しく感じられるかもしれませんが、実務で頻繁に使う基本スキルです。複写時にセル参照がどう変化するかを丁寧に学んでいれば十分対応可能です。
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用語補足
相対参照：
数式をコピーすると、参照されるセルがコピー先に応じて自動でずれます（例：B1 → B2）。
絶対参照：
数式をコピーしても、参照セルが固定されて変わらない指定方法。セル名の前に「$」を付けて「B$1」のようにします。
対策
表計算ソフトを使った数式の設定は、特に「複写後に正しい値を参照できるようにする」ことが重要です。相対参照と絶対参照の違い、混合参照（列だけ固定や行だけ固定）も含め、練習問題で使い分けを理解しておくと確実に得点できます。
