問題
問63
データの尺度を名義尺度、順序尺度、間隔尺度、比例尺度の四つに分類したとき、間隔尺度に該当するものはどれか。
- 学年
- 血液型
- 時刻
- 睡眠時間
[出典：ITパスポート試験 令和7年度 問63]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
データの尺度（スケール）は、データの種類や性質を理解するうえで重要な概念です。特に統計処理やデータ分析の方法を選ぶ際には、それがどの尺度に分類されるかを知っておく必要があります。
「時刻」は、一定の間隔で測定され、値の間隔に意味がありますが、絶対的なゼロ（始まりの点）が存在しないため、「間隔尺度」に分類されます。たとえば、「8時」と「10時」には2時間の差があることに意味がありますが、「0時」が絶対的な無を示すわけではありません。
名義尺度は単なる分類（例：血液型）、順序尺度は順番には意味があるが差に意味がない（例：学年）、比例尺度は絶対的なゼロがあり、比にも意味がある（例：睡眠時間）という特徴があります。 よって、選択肢「ウ：時刻」が間隔尺度に該当するため、正解です。
ア(学年):
学年は順番には意味がありますが、1年と2年の差と3年と4年の差が同じとは限らず、間隔の意味が明確ではないため「順序尺度」に該当します。
イ(血液型):
血液型は分類を目的としており、順番や間隔の概念がないため「名義尺度」に該当します。
エ(睡眠時間):
睡眠時間は「0時間」などの絶対的なゼロが存在し、「2時間は1時間の2倍」といった比が意味を持つため、「比例尺度」に該当します。
難易度
この問題は「尺度水準」に関する基本的な知識を問う問題です。初心者にとってはやや抽象的な概念ですが、日常例を踏まえて考えれば理解しやすい内容です。選択肢の中から「間隔の意味があるが、絶対的なゼロがないもの」を選ぶ力が問われています。
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用語補足
間隔尺度：
値の間隔（差）に意味があり、加減算が可能なデータの尺度です。例：時刻、気温（摂氏など）。ただし、絶対的なゼロがないため、比率は意味を持ちません。
比例尺度：
値の差だけでなく、絶対的なゼロが存在し、比も意味を持つ尺度です。例：長さ、重さ、時間など。「0」が完全な無を示します。
対策
尺度水準は名義・順序・間隔・比例の4種類に分類され、それぞれ特徴があります。判断に迷う場合は「0が意味を持つか」「加減算できるか」「比が意味を持つか」といった視点で整理することが有効です。問題演習で理解を深めましょう。
