問題
問62
OSの仮想記憶方式に関する次の記述中の a～c に入れる字句の適切な組合せはどれか。
プログラムの実行時に、コンピュータの 「a」 装置の「 b 」な容量に制約されない、「 c 」なアドレス空間を提供する。
[出典：ITパスポート試験 令和7年度 問62]
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正解
正解は「ア」です。
解説
仮想記憶（バーチャルメモリ）とは、コンピュータの主記憶（RAM）の物理的な容量を超える論理的なアドレス空間を、OSが提供する仕組みです。プログラムの実行時には、使用するデータやコードがすべて主記憶に収まるとは限りません。そこで、仮想記憶では補助記憶（HDDやSSD）を一部主記憶のように扱い、必要に応じて主記憶と補助記憶の間でページの入れ替えを行うことにより、あたかも大きなメモリ空間が存在するかのように振る舞わせます。
この仕組みでは、ユーザやアプリケーションは「論理的」なアドレスを使ってアクセスし、OSがそれを「物理的」なメモリ位置に変換します。選択肢アは「主記憶」「物理的」「論理的」の組合せとなっており、仮想記憶の特徴を正しく説明しています。これにより、プログラムは実際の物理メモリの制約を意識せずに、大規模な処理を実行できます。
イ(主記憶 / 論理的 / 物理的):
主記憶に論理的な容量制限があるという表現は、仮想記憶の仕組みとは逆で不正確です。
ウ(補助記憶 / 物理的 / 論理的):
仮想記憶のメインは主記憶であるため、aの「補助記憶」は誤りです。
エ(補助記憶 / 論理的 / 物理的):
aとcの両方が誤っており、仮想記憶の仕組みを正しく反映していません。
難易度
この問題は、仮想記憶に関する用語の理解と関係性を問う基礎的な問題です。仮想記憶が主記憶を補う仕組みであること、論理的アドレスと物理的アドレスの違いを把握していれば正答できます。初心者にとっては少し用語が紛らわしいかもしれませんが、図や例を用いて学習すれば理解しやすい内容です。
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用語補足
仮想記憶：
実際の主記憶より大きなアドレス空間をアプリケーションに提供する仕組みです。例えば、机の引き出しを使って作業範囲を広げるようなイメージです。
論理アドレス：
プログラムが使用する見かけ上のアドレスで、OSが物理アドレスへ変換して実際のメモリにアクセスします。
対策
仮想記憶の仕組みを理解するには、「主記憶」と「補助記憶」、「論理的」と「物理的」の違いを明確に把握することが重要です。図解やアニメーションを活用して、アドレスの変換やページングの仕組みを視覚的に学ぶと理解が深まります。
