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ITパスポート試験 令和7年度 [問54] 過去問解説

問題

問54

あるコールセンターでは、顧客からの電話による問合せに対応するオペレーターを支援するシステムに、顧客とオペレーターの会話の音声を認識し、顧客の問合せに対する回答の候補をオペレーターのPCの画面に表示するAIを導入した。1日の対応件数は1,000件であり、問合せ内容によって二つのグループA、Bに分けた。AI導入前後の各グループの対応件数、対応時間が表のとおりであるとき、AI導入後に、1,000件の問合せに対応する時間は何%短縮できたか。

  • 30
  • 40
  • 50
  • 60

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問54]

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正解

正解は「」です。

解説

 この問題では、AI導入による対応時間の短縮率を問いています。

 AI導入前は、グループAが1,000件中800件を処理し、対応時間は全体の60%グループBが200件で全体の40%を占めていました。

 AI導入後も対応件数は変わらず、グループAの対応時間が「50%短縮」、グループBの対応時間は「変わらず」です。

 AI導入前の合計時間を100とすると、グループAは60の50%=30に、グループBは変わらず40なので、合計は30+40=70です。よって短縮されたのは「100-70=30」、つまり全体の30%短縮になります。

 これは、料理で例えると、野菜を手で切っていた時間がAI包丁で半分になり、肉は以前と同じ時間で焼くとき、トータル調理時間がどれだけ短くなったかを計算するイメージです。

イ(40):
 グループAの短縮効果を過大評価した場合の誤答です。グループBの時間が変わらない点を考慮できていません。
ウ(50):
 全体時間を50%短縮と誤って解釈した可能性がありますが、正しくはグループAのみが50%短縮です。
エ(60):
 AI導入によってグループAとBの両方が短縮されたという誤解に基づいた選択と考えられます。

難易度

 この問題は割合と合計の関係を正確に把握し、分割されたグループごとの時間変化を総合的に計算する力が求められるため、初心者にとってはやや難易度が高いです。特に文章と表を照らし合わせて読み取る力と計算力の両方が必要です。

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用語補足

AI(人工知能):
 人間の知的作業を模倣する技術です。コールセンターでは、音声認識や適切な回答候補の提示などで活用されています。

対応時間:
 1件あたりの問合せに要する時間のことです。AIの導入によって、この時間が短縮されることが業務効率化の目安となります。

対策

 この問題の対策として、割合の変化を読み取る練習や、表の情報から合計と変化を計算するトレーニングを行うと効果的です。文章中の「グループごとに変化が異なる」などの条件に注意し、丁寧に読み取ることが正解への鍵になります。


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