問題
問44
システム開発の早い段階で、目に見える形で利用者の要求が確認できるように確認用のソフトウェアを作成するソフトウェア開発モデルとして、最も適切なものはどれか。
- アジャイル
- ウォーターフォール
- スパイラル
- プロトタイピング
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問44]
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正解
正解は「エ」です。
解説
プロトタイピングモデルは、システム開発の初期段階で試作版(プロトタイプ)を作成し、ユーザが実際に使用してみることで要求や仕様を明確にしていく開発モデルです。特に、ユーザの要件が曖昧だったり、仕様を事前にすべて定めるのが難しい場合に有効です。
例えば、画面操作や機能の動作などを見せながらユーザの意見を取り入れ、フィードバックを元に改善を繰り返します。このように「目に見える形」で確認できることが、選択肢の記述と一致しています。正確なニーズを把握することができるため、完成品の品質向上や手戻りの削減にもつながります。
ア(アジャイル):
アジャイルもユーザの意見を取り入れながら進める開発手法ですが、プロトタイピングのように初期段階で「目に見える形で確認する」ことを重視した記述には合致しません。
イ(ウォーターフォール):
ウォーターフォールモデルは、要件定義から順番に段階的に進める開発手法で、完成品を見るのは開発の終盤であるため、「早い段階で確認」はできません。
ウ(スパイラル):
スパイラルモデルはリスク評価を重視しつつ段階的に反復開発を行いますが、「利用者が確認できる形でソフトウェアを作る」ことを直接の目的としたモデルではありません。
難易度
プロトタイピングモデルは基本的なソフトウェア開発手法の一つであり、初学者でも理解しやすい特徴を持っています。用語の意味をしっかり把握していれば、選択肢の中から消去法でも正答が可能なため、難易度はやや易しいレベルと言えます。
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用語補足
プロトタイピング:
ユーザに早期に試作ソフトを提示し、フィードバックを受けながら完成版へ近づける開発手法です。完成前に「使ってみる」ことでミスマッチを防ぎます。
ウォーターフォールモデル:
要件定義→設計→開発→テスト→運用と、段階的に順序よく進めていく従来型の開発モデルで、前の工程に戻りにくいのが特徴です。
対策
各ソフトウェア開発モデルの特徴を比較して理解することが重要です。特に、アジャイル・プロトタイピング・ウォーターフォールの違いは頻出なので、どのモデルが「いつ」「誰のために」「どう使うか」を押さえておくと確実に正答できます。