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ITパスポート試験 令和7年度 [問37] 過去問解説

問題

問37

ITサービスマネジメントに関して、次の記述中のa、bに入れる字句の適切な組合せはどれか。

「a」 はサービス提供者と顧客との間で合意されたサービス品質に関する合意書である。
「a」 の遵守状況を確認し、ITサービスの品質を維持・改善させるための活動が 「b」 である。

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問37]

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正解

正解は「」です。

解説

 この問題は、ITサービスマネジメントの中でサービスの品質に関する合意書や活動を表す用語について問うものです。まず、「a」に入るのはSLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意)です。SLAは、サービス提供者と顧客の間で取り交わされる合意書で、サービスの可用性や応答時間など、サービスレベルの目標値が明示されています。

 次に「b」に入るのはSLM(Service Level Management:サービスレベル管理)で、これはSLAに基づき、そのサービスレベルが守られているかどうかを継続的に監視し、必要に応じて改善を行う管理活動です。

 例えば、あるクラウドサービスの稼働率が99.9%であるとSLAで定められていれば、SLMの活動として、実際の稼働時間を測定し、SLAに違反していないかを確認し、問題があれば改善提案などを行います。以上より、a=SLA、b=SLMとなる「エ」が正解です。

ア(NDA / SCM):
 NDAは機密保持契約であり、サービス品質に関する合意ではありません。SCMは供給連鎖管理のことを指し、ITサービス品質の管理とは無関係です。
イ(NDA / SLM):
 NDAは秘密情報の取り扱いに関する契約であり、サービスレベルの取り決めを示すものではありません。
ウ(SLA / SCM):
 SLAは正しいですが、SCM(サプライチェーンマネジメント)は物の流れに関する管理手法で、ITサービス品質の監視・改善活動には該当しません。

難易度

 この問題は、ITサービスマネジメントに関する用語「SLA」と「SLM」の意味と役割を理解しているかどうかを問う基本的な問題です。言葉の略語の意味を覚えていれば比較的簡単に解答できますが、NDAやSCMなど似たような略語に惑わされないよう注意が必要です。

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用語補足

SLA(サービスレベル合意):
 ITサービス提供者と顧客がサービス品質について取り決めた文書です。稼働率や応答時間など、具体的な数値目標が明示されます。例:稼働率99.9%など。

SLM(サービスレベル管理):
 SLAで合意したサービス品質を守るために、監視・分析・報告・改善を行う活動全体を指します。問題があれば対策を講じる役割を担います。

対策

 ITサービスマネジメントの分野では、略語(SLA、SLM、NDA、SCMなど)の正確な意味と使い分けが重要です。それぞれの用語が何を目的としているか、どの場面で使われるかを具体例とセットで覚えることで、混乱を防ぐことができます。


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