問題
問33
自動運転の水準は、一般的に“レベル1”から“レベル5”に分けられている。“条件付き運転自動化”と呼ばれる“レベル3”が示す自動運転の水準に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 運転の主体はシステムであり、人間が運転する必要はないが、システムによる自動運転の継続が難しい場合は、人間が運転しなければならない。
- 運転の主体はシステムであり、人間が運転する必要はないので、ハンドルやペダルなどの運転装置は不要だが、自動運転できる地域は限られる。
- 運転の主体は人間であり、高速道路で車線を維持しながら前の自動車に付いて走る機能のように、ハンドルと加減速の操作をシステムが支援する。
- 運転の主体は人間であり、自動ブレーキや急発進防止システムのように、前方又は後方の状況によって、システムが運転の一部を支援する。
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問33]
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正解
正解は「ア」です。
解説
自動運転のレベルは0から5までに分類されており、「レベル3(条件付き運転自動化)」は、自動運転システムが走行中の全ての操作を行うが、システムが対応できない状況になった場合にはドライバーが即座に対応しなければならない段階です。
つまり、運転の主体は通常はシステムですが、特定の条件下では人間が即応する必要がある点が特徴です。設問において「運転の主体はシステムであり、人間が運転する必要はないが、システムによる自動運転の継続が難しい場合は、人間が運転しなければならない」という記述はまさにこのレベル3の説明に該当します。そのため選択肢アが正解となります。
イ(運転の主体はシステムであり…):
この内容はレベル4(高度運転自動化)の説明に近く、特定条件下では完全に自動運転され、人間の操作が不要になります。レベル3には該当しません。
ウ(運転の主体は人間であり…):
この内容はレベル2(部分運転自動化)に該当します。運転の主体はあくまで人間であり、ハンドル操作などの支援だけがシステムに任されています。
エ(運転の主体は人間であり…):
これはレベル1(運転支援)の説明です。システムは一部の操作(ブレーキ等)を補助するのみで、主体は常に人間です。
難易度
本問は自動運転に関する知識を要するため、自動車技術に馴染みがない受験者にはやや難しく感じる可能性があります。ただし、各レベルの定義はITパスポートでも近年よく出題されており、基本的な知識を持っていれば正解可能な問題です。
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用語補足
自動運転レベル:
自動運転の機能を5段階で分類する国際標準。レベル0は支援なし、レベル1〜2は人が主体、レベル3は条件付きでシステムが主体、レベル4〜5は高い自動化を意味します。
条件付き自動運転:
特定の条件下で車両が自律的に運転するが、運転継続が難しい場合には人間が即応する必要がある運転形態です。これがレベル3に該当します。
対策
自動運転のレベル定義は近年の試験でよく出題されており、レベルごとの違いをしっかり覚えておくことが重要です。特に「運転主体が誰か」「どの程度システムが支援するか」に着目して、それぞれのレベルの違いを整理しておきましょう。