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ITパスポート試験 令和7年度 [問28] 過去問解説

問題

問28

生成AIに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • 一切の学習を必要とせずに、新しいコンテンツを生成する。
  • 過去のデータから項目間の相関などを学習したモデルを用いて、現在のデータから将来の値を予測して出力する。
  • 作成したシナリオに基づいて動作するソフトウェアロボットによって、業務を自動化する。
  • 自然言語で指示された内容に従って、事前に学習したデータを基に、新しいコンテンツを生成する。

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問28]

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正解

正解は「」です。

解説

 生成AIとは、与えられた指示や入力に対して、これまでに学習した大量のデータをもとに新しいコンテンツ(文章、画像、音声など)を自動で作り出す人工知能技術です。正解の「エ」は、生成AIの本質を表しています。生成AIは、人間の言葉(自然言語)での指示を理解し、過去のデータからパターンを学習したうえで、創造的かつ自然なコンテンツを生成します。たとえば、ChatGPTはユーザーの質問や指示に対して文章を生成する典型例です。

 一方で、生成AIは事前学習が必要であり、「一切の学習を必要としない」という記述(ア)は誤りです。また、過去のデータから将来の値を予測する(イ)は回帰や予測モデルに関する記述であり生成AIとは異なります。「ウ」の業務自動化に関する内容はRPAに関する記述です。したがって、生成AIの特徴を的確に捉えている「エ」が正解となります。

ア(一切の学習を必要とせずに…):
 生成AIは、あらかじめ大量のデータを用いて学習(トレーニング)を行うことが前提であり、学習なしで生成することはできません。
イ(過去のデータから項目の相関を…):
 これは主に機械学習による予測モデルの説明であり、生成AIの「創造的に新しいコンテンツを作る」目的とは異なります。
ウ(シナリオに基づいて動作する…):
 これはRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の説明であり、生成AIではありません。

難易度

 この問題は生成AIの基本的な特徴と仕組みを理解していれば解答しやすい内容です。ChatGPTなどの生成AIが一般化した現在、実際の利用体験があれば直感的に正解を選べるでしょう。難易度は比較的やさしいレベルです。

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用語補足

生成AI:
 過去のデータを学習し、人間の自然言語の指示に応じて文章や画像などの新しいコンテンツを生成するAI。ChatGPTや画像生成AIのMidjourneyなどが代表例です。

自然言語処理(NLP):
 人間の話す言語(日本語や英語など)をコンピュータが理解・解析・生成する技術。生成AIはこの技術を活用しています。

対策

 生成AIや自然言語処理に関する基本的な用語や仕組みは、近年の出題傾向においても重要視されています。ChatGPTなどの実例を通して、実際にどう動作し、どのように活用されるかを体験しながら理解することが、効果的な対策となります。


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