問題
問26
4月1日から5月31日までに、取引①から取引⑤があった。各取引の受注、売上計上、現金回収の状況が表のとおりであるとき、この取引先に対する5月31日時点の売掛金は何万円か。ここで、4月1日時点で売掛金残高はないものとする。

- 1,000
- 1,400
- 2,300
- 2,700
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問26]
スポンサーリンク
正解
正解は「ウ」です。
解説
売掛金とは、商品やサービスを売り上げたが、まだ代金が回収されていない金額のことを指します。本問題では、5月31日時点において「売上は立ったが、現金回収されていない金額」を計算する必要があります。
まず、各取引の売上と現金回収を見ていきます。
・取引①:売上800万円 → 回収800万円 → 売掛金0円
・取引②:売上500万円 → 回収500万円 → 売掛金0円
・取引③:売上1,300万円 → 回収予定日6月30日 → 売掛金1,300万円
・取引④:売上1,000万円 → 回収予定日未定 → 売掛金1,000万円
・取引⑤:売上未計上 → 売掛金0円(受注のみ)
したがって、売掛金は「1,300万円+1,000万円=2,300万円」となります。選択肢「ウ」が正解です。
ア(1,000):
取引④の売掛金だけを見ており、取引③の未回収1,300万円を見落としています。
イ(1,400):
正しくない金額で、どこかの誤った組み合わせで算出されています。正しい売掛金は2,300万円です。
エ(2,700):
おそらく取引⑤の受注分(400万円)を含めてしまっていますが、取引⑤はまだ売上計上されていないため売掛金には含まれません。
難易度
本問題は売上と回収のタイミングを正確に見極めることが求められ、表を正しく読み解く力が必要です。簿記や経理の基本的な理解があると解きやすいですが、慣れていないと売上と回収の区別で混乱するため、初学者にとってはやや難易度が高めです。
スポンサーリンク
用語補足
売掛金:
商品やサービスを提供したものの、まだ代金が支払われていない金額のことです。たとえば、4月に商品を納品しても、支払日が5月末であれば、その間の未回収金額が売掛金になります。
売上計上:
売上が発生したと会計上で認識することです。受注段階では売上とはみなされず、実際に納品や提供が完了した時点で売上が計上されます。
対策
売掛金の概念と、売上・回収のタイミングを正しく理解しておくことが重要です。受注・売上計上・回収の違いを明確に区別し、表やデータの読み取り練習を行いましょう。ITパスポートでは、会計の基礎知識も問われるため、簿記の初歩にも触れておくと効果的です。