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ITパスポート試験 令和7年度 [問24] 過去問解説

問題

問24

RPAに関する記述として、最も適切なものはどれか。

  • 企業の一部の業務を外部の組織に委託することによって、自社のリソースを重要な領域に集中したり、コストの最適化や業務の高効率化などを実現したりする。
  • 組立てや搬送などにハードウェアのロボットを用いることによって、工場の生産活動の自動化を実現する。
  • システムの利用者が、主体的にシステム管理や運用を行うことによって、利用者のITリテラシーの向上や、システムベンダーへの依存の軽減などを実現する。
  • ホワイトカラーの定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットに代替させることによって、自動化や効率化を図る。

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問24]

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正解

正解は「」です。

解説

 RPA(Robotic Process Automation)は、事務作業などの定型的かつ繰り返し行われる業務を、ソフトウェアロボットによって自動化する技術です。これにより、人間が行っていたルーチンワークを効率化し、ミスの削減や時間の短縮が可能になります。

 例えば、受発注処理や請求書の作成、データの転記作業など、ルールに従って処理できる業務がRPAの対象になります。選択肢エでは、ホワイトカラーの定型業務をソフトウェアのロボットで代替し、自動化と効率化を図ると述べており、RPAの本質を正しく表しています。

 一方で、選択肢アは外部委託(アウトソーシング)の説明であり、RPAとは異なります。選択肢イは工場で使用されるハードウェアロボット(FA:ファクトリーオートメーション)であり、これもRPAとは異なる概念です。選択肢ウは利用者によるシステム運用の話で、RPAの説明ではありません。

ア(企業の一部の業務を外部の組織に委託…):
 この選択肢は「アウトソーシング」に関する説明であり、RPAは自社内での業務をソフトウェアで自動化する手法なので、適切ではありません。

イ(組立てや搬送などにハードウェアのロボ…):
 これは製造現場で用いられる物理的なロボット(FA)であり、ソフトウェアロボットによるRPAとは異なる分野の技術です。

ウ(システムの利用者が主体的にシステム…):
 この内容は「エンドユーザーコンピューティング」に関するものであり、RPAの自動化とは関連がありません。

難易度

 この問題は、RPAという用語の基本的な意味と適用範囲を理解していれば容易に解答できるため、初心者にとってはやや易しめの問題です。用語の意味を混同せず、RPAが「ソフトウェア」による事務作業の自動化であることを押さえておくことがポイントです。

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用語補足

RPA(Robotic Process Automation):
 ホワイトカラー業務のうち、ルールに従って繰り返し行われる定型業務をソフトウェアのロボットで自動化する技術です。例として、請求書の発行やデータ入力の自動処理などがあります。

アウトソーシング:
 企業が業務の一部を外部の専門業者に委託することによって、コスト削減や業務効率化を目指す手法です。RPAとは異なり、人の手を介する場合もあります。

対策

 RPAの定義や活用事例を理解し、他の類似用語(アウトソーシング、FA、エンドユーザーコンピューティングなど)と区別できるようにしておきましょう。特に「どのような業務にRPAが適しているか」といった実務的な視点も意識して学習することが重要です。


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