問題
問22
営業部のAさんは、営業担当者10人の営業成績が一目で分かるように、各営業担当者が提出する営業見込みと実績を毎月集約してグラフ化したいと考えている。この問題を解決するために適用する技術やツールとして、最も適切なものはどれか。
- データを学習し、分析するAI
- データを自動収集し、データベースに蓄積するIoT
- 入力したデータを、加工して見せるオフィスツール
- ビッグデータを、様々な手法で分析するデータサイエンス
[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問22]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
この問題は、営業担当者の提出する見込みや実績データを月ごとに集約し、それをグラフ化するという、業務の「可視化」を目的としています。このような処理に適しているのが「オフィスツール」、具体的には表計算ソフト(Excelなど)です。これにより、手動入力された数値をもとに集計し、棒グラフや折れ線グラフなどで視覚的に把握することが可能になります。
AIやIoT、ビッグデータのような高度な技術は、より大規模かつ複雑なデータ処理や予測分析に適していますが、この問題は単純なデータ集計と可視化を問うものであり、あえて高度な技術を用いる必要はありません。したがって、最も実用的かつ適切な回答は、入力したデータを加工・可視化できる「オフィスツール」です。
ア(データを学習し、分析するAI):
AIは大量のデータから学習して将来的な予測などに使われますが、本問は単純な可視化であり、AIの利用は過剰です。
イ(データを自動収集し、データベースに蓄積するIoT):
IoTは機械やセンサから自動的にデータを取得する技術であり、営業担当者の手動によるデータ提出には当てはまりません。
エ(ビッグデータを、様々な手法で分析するデータサイエンス):
データサイエンスは膨大で複雑なデータ分析に向くものであり、営業成績の月次グラフ化という小規模な処理には過剰です。
難易度
本問は、業務で使われる一般的なツールを正しく選べるかを問うものであり、難易度は比較的やさしい部類です。AIやIoT、ビッグデータといったキーワードに惑わされず、実際の業務内容に即して基本的なオフィスツールの適用を見極める判断力が問われています。
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用語補足
オフィスツール:
ビジネスで日常的に使用される文書作成や表計算などのソフトウェアです。Excelは代表的な表計算ソフトで、集計やグラフ化が可能です。
IoT(Internet of Things):
機器がインターネットに接続され、データを自動収集・送信する仕組みです。スマート家電や工場のセンサーなどに活用されています。
対策
業務改善のために使われる基本的なツール(Excelなど)の特徴と用途を具体的に理解しておくことが重要です。AIやIoTなどの高度な用語に気を取られず、実際のシナリオに最適なツールを判断する練習を積みましょう。