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ITパスポート試験 令和7年度 [問19] 過去問解説

問題

問19

仮想環境を用いた技術である AR 又は VR の活用事例のうち、VR の活用事例として、最も適切なものはどれか。

  • 顔を覆うように頭部にゴーグルを装着し、そのゴーグル内に投影された仮想空間に広がる火災や地震の映像を見ながら避難方法をイメージすることによって、防災訓練が行える。
  • 家具をオンラインで購入するときに、スマートフォンのカメラを通して画面に映っている現実の自分の部屋に、購入したい家具をリアルタイムに重ねて試し置きできる。
  • 史跡などにスマートフォンを向けることによって、昔あった建物の画像や説明情報が現実の風景と重なって画面に表示される。
  • 図鑑にスマートフォンをかざすことによって、図鑑の絵や写真に重なって生物の動画が見られる。

[出典:ITパスポート試験 令和7年度 問19]

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正解

正解は「」です。

解説

 VR(Virtual Reality:仮想現実)は、ゴーグルなどのデバイスを用いてユーザを完全に仮想空間に没入させる技術です。本問の選択肢アは、頭部に装着したゴーグル内に火災や地震の映像が投影されることで避難訓練を疑似体験するという内容であり、現実を遮断し、仮想環境で体験させるというVRの本質に合致しています。したがって、VRの活用事例として最も適切です。

 一方でAR(Augmented Reality:拡張現実)は、現実の映像にデジタル情報を重ねて表示する技術です。たとえば、スマートフォンのカメラ越しに見た風景に家具や歴史的建造物の情報が重なるといった使い方が該当します。イ、ウ、エの選択肢はいずれも現実世界の映像に情報を追加しているため、ARの事例にあたります。

イ(家具をオンラインで購入するときに…):
 これはAR(拡張現実)の典型例であり、現実の部屋に仮想の家具を重ねて表示する技術です。VRではありません。
ウ(史跡にスマートフォンを向けて…):
 これはAR技術を活用した教育・観光支援の例であり、現実映像に情報を追加するためVRではありません。
エ(図鑑にスマートフォンをかざして…):
 これもARの例です。現実の画像(図鑑)に動画を重ねることで視覚情報を増強しています。

難易度

 この問題は、VRとARの違いを正確に理解していれば確実に解ける内容です。特にVRは「仮想世界に入り込む」、ARは「現実に重ねる」という特徴を区別しておくことがポイントです。基本的な知識を問う問題であり、難易度はやさしい部類です。

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用語補足

VR(仮想現実):
 ユーザーがゴーグルなどを装着し、仮想的に作られた空間に没入する技術です。現実を遮断し、あたかもその世界にいるような体験が可能です。例:VRゲーム、防災訓練。

AR(拡張現実):
 現実の映像に、情報や画像などを重ねて表示する技術です。スマートフォンやタブレットなどで、実際の映像に仮想の情報を「追加」して利用します。例:ポケモンGO、家具の試し置きアプリ。

対策

 VRとARの違いはITパスポートでも頻出の重要ポイントです。VRは仮想空間に「入り込む」、ARは現実空間に情報を「重ねる」という基本的な違いを覚えましょう。実際の利用シーンを思い浮かべながら理解すると、問題に強くなります。特に図や体験型教材を活用した学習が効果的です。


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