問題
問47
ソフトウェアの開発における DevOps に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- 開発側が重要な機能のプロトタイプを作成し、顧客とともにその性能を実測して受入性を評価する。
- 開発側では、開発の各工程でその工程の完了を判断した上で次工程に進み、総合テストで利用者が参加して操作性の確認を実施した後に運用側に引き渡す。
- 開発側と運用側が密接に連携し、自動化ツールなどを活用して機能の導入や更新などを迅速に進める。
- システム開発において、機能の拡張を図るために、固定された短期間のサイクルを繰り返しながらプログラムを順次追加する。
[出典：ITパスポート試験 令和6年度 問47]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
DevOpsは「Development（開発）」と「Operations（運用）」を統合する考え方で、開発側と運用側の密接な連携を通じて、システムの迅速な機能更新や運用の安定化を目指します。特に、自動化ツールや継続的インテグレーション/継続的デリバリー（CI/CD）を活用することが重要な特徴です。選択肢「ウ」の記述は、この DevOps の目的と特徴を正確に表現しています。
ア(開発側が重要な機能のプロトタイプを作成し、顧客とともにその性能を実測して受入性を評価する):
この記述は「プロトタイピング」という開発手法に関するもので、DevOps とは直接関係がありません。
イ(開発側では、開発の各工程でその工程の完了を判断した上で次工程に進み、総合テストで利用者が参加して操作性の確認を実施した後に運用側に引き渡す):
この記述はウォーターフォール型開発の手法を説明しており、開発と運用を分離している点で DevOps の考え方に反しています。
エ(システム開発において、機能の拡張を図るために、固定された短期間のサイクルを繰り返しながらプログラムを順次追加する):
この記述はアジャイル開発の特徴に関するもので、DevOps の主眼である「開発と運用の連携」や「自動化」とは異なる概念です。
難易度
普通
DevOps の特徴を正しく理解していれば容易に解答できますが、他の選択肢に関連する開発手法（プロトタイピング、ウォーターフォール、アジャイル）の基本知識も必要であるため、「普通」としました。
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用語補足
DevOps:
開発（Development）と運用（Operations）を一体化させた手法で、迅速なリリースや安定した運用を目指します。具体的には、CI/CD（継続的インテグレーションと継続的デリバリー）や自動化ツールを活用して効率化を図ります。
プロトタイピング:
システムの試作モデル（プロトタイプ）を作成し、それを基にユーザーや関係者からフィードバックを得ることで要件を明確化する開発手法です。
ウォーターフォール型開発:
開発工程を「要件定義」「設計」「実装」「テスト」などのフェーズに分け、前工程が完了してから次の工程に進む手法です。
アジャイル開発:
短い開発サイクル（イテレーション）を繰り返し、ユーザーの要望や市場の変化に柔軟に対応する開発手法です。
対策
- DevOps の基本概念と、ウォーターフォール型開発やアジャイル開発などの他の開発手法との違いを理解することが重要です。
- CI/CD や自動化ツールが DevOps において果たす役割を確認し、関連用語も押さえておくとよいです。
