問題
問14
ある商品の販売量と気温の関係が一次式で近似できるとき、予測した気温から商品の販売量を推定する手法として、適切なものはどれか。
- 回帰分析
- 線形計画法
- デルファイ法
- パレート分析
[出典:ITパスポート試験 令和6年度 問14]
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正解
正解は「ア」です。
解説
回帰分析は、変数間の関係を数学的なモデルで表現する手法です。この問題では、気温(独立変数)と商品の販売量(従属変数)の間の関係を一次式で近似しているため、この手法が適用されます。
例えば、「気温が高くなると販売量が増える」といった傾向をデータに基づいて予測することができます。そのため、正解は「回帰分析」です。
- イ (線形計画法):
線形計画法は、資源配分の最適化問題を解くための手法です。主に製造計画や配送計画など、制約条件の下で目標を最大化または最小化する場合に使われます。気温と販売量の予測には直接関係がありません。 - ウ (デルファイ法):
デルファイ法は、専門家の意見を収集し、合意を形成するための手法です。予測の精度を高めるために使われることはありますが、この問題のような変数間の数値的な関係をモデル化する手法ではありません。 - エ (パレート分析):
パレート分析は、「重要な少数」と「ささいな多数」を分類するための手法です。例えば、売上の大部分が少数の商品や顧客に依存していることを特定する場合などに使います。この問題のような数値予測には適しません。
難易度
普通
この問題はITパスポート試験で頻出の基礎的な分析手法を問う内容です。選択肢に専門的な用語が含まれていますが、それぞれの用語の意味を理解していれば比較的簡単に答えを導けます。ただし、初学者には「回帰分析」の意味がやや抽象的に感じられる可能性があります。
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用語補足
回帰分析
回帰分析は、変数間の関係を数式で表し、予測や解析に活用する統計手法です。例えば、気温とアイスクリームの販売量のデータを用いて、気温が1℃上がるごとに販売量がどれだけ増えるかを予測することができます。
線形計画法
線形計画法は、制約条件の中で目的関数を最大化または最小化する手法です。例えば、「原料の供給が限られている中で、製品の生産を最大化する」という問題を解く際に使用されます。
デルファイ法
デルファイ法は、専門家の意見を収集して合意を得るための手法です。匿名の回答を何度か繰り返し収集することで、合意を導きます。未来予測や新技術の開発計画で用いられます。
パレート分析
パレート分析は、「80:20の法則」に基づいて、全体の中で重要な要素とそうでない要素を識別する手法です。例えば、「売上の80%が上位20%の商品によって生み出されている」といった分析が可能です。
対策
- 各分析手法の定義や使用例を学習し、適切な場面での使用方法を理解することが重要です。
- 特に「回帰分析」は数学的な基礎も関係するため、一次式の関係性を理解する練習を行うとよいでしょう。
- 過去問を繰り返し解き、各選択肢の用語がどのような場面で適用されるかを確認してください。