問題
問93
フールプルーフの考え方を適用した例として、適切なものはどれか。
- HDDをRAIDで構成する
- システムに障害が発生しても、最低限の機能を維持して処理を継続する
- システムを二重化して障害に備える
- 利用者がファイルの削除操作をしたときに、“削除してよいか”の確認メッセージを表示する
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問93]
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正解
正解は「エ」です。
解説
フールプルーフ(Foolproof)とは、利用者が誤操作をしても重大な問題が発生しないように設計する考え方です。例えば、重要なファイルを削除しようとしたときに、「本当に削除してもよいか?」と確認メッセージを表示するのは、誤操作を防ぐ典型的なフールプルーフの例です。したがって、正解は「エ」です。
ア(HDDをRAIDで構成する):
RAIDは、データの冗長性を確保し、ハードディスクの障害に備える技術ですが、これはフールプルーフではなく、フォールトトレランス(障害許容性)の考え方に基づいています。
イ(システムに障害が発生しても…):
システム障害時に最低限の機能を維持するのは、フォールトトレランスの概念に該当し、フールプルーフとは異なります。
ウ(システムを二重化して障害に備える):
システムの二重化は、システム障害時に機能を維持するためのフォールトトレランスの一種であり、フールプルーフの考え方とは異なります。
難易度
普通
フールプルーフとフォールトトレランスは混同しやすいため、理解していないと間違えやすいですが、選択肢の中で最もユーザーの誤操作を防ぐものを選べば正解しやすい問題です。
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用語補足
フールプルーフ:
フールプルーフとは、ユーザーがミスをしても重大なトラブルを引き起こさないように設計する考え方です。例えば、ATMの現金取り忘れ防止アラートや、車のキーを挿したままドアをロックできない仕組みなどが挙げられます。
フォールトトレランス:
フォールトトレランスとは、システムに障害が発生しても、最低限の機能を維持しながら運用を継続するための設計思想です。RAIDやシステムの二重化、冗長構成などが代表的な例です。
対策
- フールプルーフとフォールトトレランスの違いを理解し、問題文の文脈に応じた選択肢を選べるようにしましょう。
- フールプルーフは「誤操作を防ぐ」、フォールトトレランスは「障害発生時でも動作を続ける」という違いを意識すると、正答率が向上します。
- 日常生活でもフールプルーフの例を考え、自分の周りにどのような仕組みがあるのかを確認すると、理解が深まります。