問題
問76
品質管理担当者が行っている検査を自動化することを考えた。10,000枚の製品画像と、それに対する品質管理担当者による不良品かどうかの判定結果を学習データとして与えることによって、製品が不良品かどうかを判定する機械学習モデルを構築した。
100枚の製品画像に対してテストを行った結果は表のとおりである。品質管理担当者が不良品と判定した製品画像数に占める、機械学習モデルの判定が不良品と判定した製品画像数の割合を再現率としたとき、このテストにおける再現率は幾らか。

- 0.05
- 0.25
- 0.50
- 0.80
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問76]
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正解
正解は「ウ」です。
解説
再現率(Recall)は、実際に不良品であると判定されたデータのうち、モデルが正しく不良品と判定した割合を示す指標です。再現率の計算式は以下の通りです。
再現率 = (モデルが不良品と判定した正解数) ÷ (品質管理担当者が不良品と判定した数)
問題文の表から、不良品と判定されたデータは以下の通りです。
- 品質管理担当者が不良品と判定した数 = 5 + 5 = 10
- 機械学習モデルが正しく不良品と判定した数 = 5
このため、再現率は 5 ÷ 10 = 0.50 となります。
難易度
やや難しい
再現率の概念を理解していないと難しく感じる可能性があります。機械学習の基本的な評価指標に関する知識が求められます。
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用語補足
再現率(Recall):
機械学習の評価指標の一つで、実際に不良品であるもののうち、どれだけ正しく不良品と判定されたかを示す割合です。一般に、再現率が高いほど、不良品の見逃しが少ないことを示します。
機械学習モデル:
大量のデータを学習し、そのデータに基づいて新しいデータの判定や分類を行うシステムです。不良品判定のように、画像データをもとに分析を行う場合もあります。
対策
- 機械学習の評価指標(再現率、適合率、F値)を理解し、それぞれの計算方法を押さえておく。
- 再現率と適合率の違いを整理し、どのような場面でどちらを重視すべきかを学ぶ。
- 機械学習の基本的な分類問題に関する用語(正例、偽陽性、偽陰性など)を学習し、統計的な考え方を養う。
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