問題
問65
Wi-Fi のセキュリティ規格である WPA2 を用いて、PC を無線 LAN ルータと接続するときに設定する PSK の説明として、適切なものはどれか。
- アクセスポイントへの接続を認証するときに用いる符号(パスフレーズ)であり、この符号に基づいて、接続する PC ごとに通信の暗号化に用いる鍵が生成される。
- アクセスポイントへの接続を認証するときに用いる符号(パスフレーズ)であり、この符号に基づいて、接続する PC ごとにプライベート IP アドレスが割り当てられる。
- 接続するアクセスポイントを識別するために用いる名前であり、この名前に基づいて、接続する PC ごとに通信の暗号化に用いる鍵が生成される。
- 接続するアクセスポイントを識別するために用いる名前であり、この名前に基づいて、接続する PC ごとにプライベート IP アドレスが割り当てられる。
[出典:ITパスポート試験 令和5年度 問65]
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正解
正解は「ア」です。
解説
Wi-Fi のセキュリティ規格である WPA2 には、接続時の認証に「PSK(Pre-Shared Key:事前共有鍵)」を使用する方式があります。この PSK は、アクセスポイントへの接続時に用いられる「パスフレーズ(符号)」のことを指します。
PSK の役割
- 無線 LAN ルータ(アクセスポイント)に接続する際の認証に使用される。
- PSK(パスフレーズ)をもとに、接続する PC ごとに異なる暗号鍵が生成され、通信が暗号化される。
- セキュリティの観点から、定期的に変更することが推奨される。
正しい選択肢
選択肢「ア」の「アクセスポイントへの接続を認証するときに用いる符号(パスフレーズ)であり、この符号に基づいて、接続する PC ごとに通信の暗号化に用いる鍵が生成される。」は、PSK の説明として適切です。
イ(アクセスポイントへの接続を認証するときに用いる符号(パスフレーズ)であり、この符号に基づいて、接続する PC ごとにプライベート IP アドレスが割り当てられる。):
PSK は IP アドレスの割り当てには関係しないため、誤りです。IP アドレスの割り当ては、ルータの DHCP 機能によって決まります。
ウ(接続するアクセスポイントを識別するために用いる名前であり、この名前に基づいて、接続する PC ごとに通信の暗号化に用いる鍵が生成される。):
アクセスポイントの識別に用いる名前は SSID(Service Set Identifier)であり、PSK とは異なります。
エ(接続するアクセスポイントを識別するために用いる名前であり、この名前に基づいて、接続する PC ごとにプライベート IP アドレスが割り当てられる。):
SSID はネットワークの識別には使われますが、IP アドレスの割り当てには直接関与しません。
難易度
やや易しい
PSK の概念が分かっていれば簡単に解ける問題です。ただし、SSID との違いを正しく理解していないと、選択肢ウやエを選んでしまう可能性があります。
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用語補足
PSK(Pre-Shared Key):
事前共有鍵の略称で、Wi-Fi の WPA2-PSK 方式では、接続の認証に使用されるパスフレーズ(符号)のことを指します。この PSK をもとに、各 PC ごとに暗号化鍵が生成され、通信の安全性を確保します。
SSID(Service Set Identifier):
Wi-Fi のネットワーク名のことを指し、アクセスポイントを識別するために使われます。SSID は接続時に表示されるが、暗号化キーとは別の役割を持ちます。
対策
- Wi-Fi のセキュリティ方式(WEP、WPA、WPA2)の違いを整理しておく。
- SSID、PSK、DHCP など、ネットワーク関連の用語の意味を正しく理解する。
- 無線 LAN の設定を実際に確認し、どの項目が何の役割を持つのかを実体験する。